beacon

関西大のエースナンバー17百田真登「もっと価値を高めたい」浦和戦経験してプロ入りへの思い強める

このエントリーをはてなブックマークに追加

シュートを放つFW百田真登

[6.7 天皇杯2回戦 浦和1-0(延長)関西大 駒場]

 勝つチャンスはあった。前半からFW西村真祈(4年=C大阪U-18)とFW百田真登(4年=関大一高)の2トップを中心に浦和ゴールに迫ると、0-0で迎えた後半終了間際には、DF川島功奨(3年=京都U-18)のシュートのこぼれ球にFW大矢瑞樹(2年=新潟U-18)が押し込むだけという決定機を迎えるが、シュートは惜しくも枠上に外れていった。

 延長戦で力尽きた関大。前田雅文監督も「前半も後半もチャンスがあった中で決めきれなかったという印象。自分たちが多くチャンスを作ったというより、しっかりとチャンスを決めることが大切だった。相手のクオリティが非常に高かったという印象です」と悔しさを噛みしめた。

 昨年の悔しさを試合にぶつけていた。昨年も天皇杯2回戦でJクラブのC大阪に挑戦した関大だったが、百田は直前に行われたリーグ戦の開始早々のプレーで負傷。同年1回戦のアルテリーヴォ和歌山で2ゴールを決めるなど、本人も手ごたえを感じていた時期だっただけに、無念の離脱となった。

 スタンドから仲間を応援したC大阪戦。だからこそ、スタンドで応援する控え部員らの気持ちを理解しながらプレーすることが出来ていた。「そういった部分も含めて、今日の試合で全員でパフォーマンスを出すことが出来た。試合後のリアクションからして、何かを感じてもらえたと思った。悔いなくは戦えたかなと思います」。

 関大のエースナンバー17を昨年から背負う。OBの金園英学さんらが背負ってきた番号で、百田も17番に憧れて入学した。「でも背負ったからにはもっと価値を高めたい。17番といえば百田真登と言ってもらえるようなパフォーマンスをしていければと思います」。憧れを持った竹下玲王らを超える活躍を誓う。

 浦和と戦ったことで、よりプロへの思いも強くした。すでにJクラブからの練習参加のオファーは届いていることもあり、表情を引き締める。「今日は自分のところで決められなかったから負けに繋がったと思っている。このプレッシャーの中で決めきれる選手になることが、プロ入りに近づくのかなと感じました」。収穫と課題を持ち帰って、未来に備える。

(取材・文 児玉幸洋)
●第103回天皇杯特集ページ
●第101回関西学生L特集

TOP