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新作『eFootball 2022』が公式大会で初披露!「日本・サウジアラビア eスポーツマッチ」で日本が勝利収める

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日本代表のかつぴーや、まさちゅう、Shiro

 日本eスポーツ連合(JeSU)が主催するeスポーツの国際大会『日本・サウジアラビア eスポーツマッチ』が2、3日に開催された。3日に『eFootball 2022』の試合が行われ、日本はサウジアラビアに勝利。日本ラウンドを制し、2022年開催予定のサウジアラビアラウンドに弾みをつけた。

 もともと2019年開催予定だった今大会は、当時サウジアラビアの情勢により延期が決定。その後、コロナ禍でさらなる延期となり、21年10月にようやく開催にこぎつけた。eスポーツの競技タイトルは『eFootball 2022』も含めて5つ。2日の『グランツーリスモSPORT』、『THE KING OF FIGHTERS XIV』、『鉄拳7』はいずれも勝利。3日は『eFootball 2022』と『ストリートファイターV チャンピオンエディション』が開催された。

『ウイニングイレブン』からタイトルが変わった『eFootball 2022』の試合は、3人1組のチーム編成で実施。日本からはかつぴーや、まさちゅう、Shiroの3人が出場した。対応機種はPC版。試合は、勝ち点1を得られる1対1の対戦を3試合、勝ち点2を得られる2対2の対戦を2試合行い、勝ち点数の多いチームが勝利となる。

 第1試合で日本はまさちゅうが登場。自らトップバッターを志願したという度胸を見せたものの、9月30日にリリースされたばかりの『eFootball 2022』に手が慣れておらず、苦戦を強いられる。しかし、それは相手も一緒。まさちゅうは前半38分にMFレオン・ゴレツカのシュートで先制に成功する。

 だが、試合は再び拮抗状態に。5分ハーフという短い時間で逃げ切りを図りたかったが、後半18分にゴールを許してしまった。1-1のまま試合は延長でも決着つかず、PK戦に突入。すると、まさちゅうはすべてのシュートをチップキックで決め切る。さらに相手のシュートも2本を止め、3本目は大きく逸れていく。「普通に蹴ったら読まれやすくて、パネンカのほうがモーション的に読まれにくい」と計算通りに3-0で勝利を収めた。

 第2試合ではShiroが出場。試合は120分で決着がつかず、そのままPK戦に入る。すると、ここでも日本が強さを発揮。Shiroは「けっこう慣れていて、大きな大会でも経験がある。落ち着いて決めることができました」とPK戦を4-1で制し、まさちゅうに続いて連勝を果たした。

 3人目はかつぴーや。配信開始数日で練習に励み、まさちゅう、Shiroとの対戦でも勝利を収めたリーダーだが、0-1でまさかの敗戦。拮抗状態の中で「2人が勝っていたので、僕も勝ちたいってなっていた」と気持ちがはやると、後半22分に先制点を奪われた。残り時間はあっという間に過ぎ、そのまま終了。「勝ちに行き過ぎた。敗因は、自分の驕りなのかもしれない」と悔しさをにじませた。

 1対1の3試合を終え、日本は総合得点2-1とリード。しかし、勝ち点2を得られる2対2で逆転を許す可能性もまだ残されていた。2対2の第1試合は、かつぴーやとまさちゅうが出場。前半はスコアレスで折り返すと、後半9分に先制。右サイドからのクロスに対し、両者反応できず、ボールはファーサイドへ。そこに、かつぴーやが操るFWレロイ・サネが待ち構えた。

「もしかしたら流れてきそうやなって思っていた」というかつぴーやのサネがボールを収める。「ほんまに来て、来たら来たで焦ってしまった」と言いつつも、そこはプロの本領発揮。シュートキャンセルからアウトスピンで流し込み、「ガチャガチャしてましたけど、一応、僕の狙い通り」とゴールネットを揺らしてみせた。

 かつぴーやとまさちゅうコンビが1-0で勝利し、貴重な勝ち点2を奪取。日本は総合得点4-1で、1試合を残して日本ラウンド勝利を決定させた。

 最終戦となる2対2の第2試合は、かつぴーやとShiroが出場。前半16分、かつぴーやが操るFWクリスティアーノ・ロナウドが敵陣でボールを奪い、ショートカウンターを仕掛ける。そのままゴールを決め切り、1-0と先制に成功。そのまま逃げ切って連勝達成となった。

 最終結果は、日本が総合得点6-1で勝利を収めた。3選手は合計240万円の賞金を獲得し、2022年開催予定のサウジアラビアラウンドにも引き続き出場する。

 試合後、3選手は大会を振り返る。Shiroは「個人としては90分で決着できなかった。まだ時間があるので、しっかり練習して、次は90分以内に勝ちたいと思います」とさらなる成長を目指す。まさちゅうは「持ち味がドリブルだと思っているので、そこを磨きたい」と発奮。唯一負けてしまったかつぴーやは「とりあえずチームとしても勝ちたいと思いますし、僕は(敗戦を喫した)ケーマンサールさんに絶対勝ちます」とリベンジを誓った。



(取材・文 石川祐介)

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