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eJリーグ3代目王者は札幌! 柏との壮絶決勝で大逆転、優勝賞金500万円を獲得

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左から結城嵩仁、神谷健心、冨山晴登

『eFootball™』シリーズを使用したeスポーツ大会「eJリーグ eFootball™ 2022シーズン」の決勝大会が19日、20日に行われ、北海道コンサドーレ札幌が3代目チャンピオンに輝いた。

 22シーズンからはタイトル名も『ウイニングイレブン』から『eFootball™』シリーズに変更された今大会。J1・J2の全40クラブで「モバイル部門 18歳以下」「モバイル部門 全年齢」「PlayStation部門 全年齢」の3カテゴリ各1名ずつに代表選手を選び、3人1チームが構成された。

 19日には4グループに分かれて総当たりで対戦。グループAは首位がサンフレッチェ広島、2位が清水エスパルス。グループBは首位がヴィッセル神戸、2位が柏レイソル。グループCは首位が名古屋グランパス、2位がV・ファーレン長崎。グループDは首位が横浜F・マリノス、2位が札幌となった。同日中に準々決勝も行われ、ベスト4には札幌、長崎、清水、柏が進出。20日の準決勝で札幌と柏が勝利し、優勝に王手をかけた。

「モバイル部門 18歳以下」「モバイル部門 全年齢」「PlayStation部門 全年齢」の3カテゴリで対戦し、先に2勝したチームが勝利となるBO3方式。コイントスで3カテゴリの順番が決められ、コイントスを制した柏は「モバイル部門 18歳以下」「PlayStation部門 全年齢」「モバイル部門 全年齢」という順番を選択した。

初戦の「モバイル部門 18歳以下」で札幌は冨山晴登(18)、柏は祢津晴之亮(17)が対戦。前半32分に祢津が先制すると、リードを守り切って勝利する。柏は第2戦の勝利で優勝が決定。「PlayStation部門 全年齢」では、札幌は結城嵩仁(30)、柏は橋木俊平(21)が出場した。前半23分に橋木が先制も、後半31分、35分に結城が2連弾。札幌が2-1の逆転勝利で、対戦成績を1勝1敗のイーブンに持ち込んだ。

 優勝決定戦となった第3戦「モバイル部門 全年齢」では、札幌は神谷健心(22)、柏は本田裕崇(20)が出場。第2戦と同様に本田が前半18分に先制し、柏が1-0とリードに成功する。だが後半に入ると、またしても札幌が攻勢を強める。後半6分、同29分に神谷が連続得点。2-1で第2戦に続く逆転勝利を果たし、札幌の優勝が決定した。

 今大会では各チームそれぞれ直前に結成された。それゆえにチーム内で打ち解けるには時間が十分ではなかったが、札幌は早々に互いのコミュニケーションを醸成。「(結城、神谷は)年上なんですけど、接しやすい環境を作ってくれた。絡みやすくて仲良くなれた」(冨山)。たとえ逆境に追い込まれても、諦めない空気感が作られていた。

 結城と神谷は2連続で逆転劇を演じてみせた。初戦黒星から第2戦に臨んだ結城だが、先制を許した場面からの逆転成功。「2点やられると終わりかなと思っていた。1点で耐えて焦らずに前に行かないで、自分のペースで攻撃し続ければ得点になると思っていた。それが最後まで続けられて、逆転までたどり着けた」。第3戦に望みをつなげた。

 最終戦で優勝を決めた神谷は「喉がカラカラだった」と振り返る。「(結城が)勝ってくれた。その気持ちに応えたいという思いが強くなって、それが自分の中で勝ちの決め手になった」。仲間の奮闘に応える気持ちが大逆転劇を生んだ。

 今大会の賞金は各プレーヤーには配分されず、クラブチームに還元される。優勝した札幌は500万円を獲得した。

(取材・文 石川祐介)

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