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役者が違ったデ・ブライネ、逆転1G1AでベルギーGL突破決定!! デンマークは魂の先制弾も苦しい連敗

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MFケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・C)が1ゴール1アシスト

[6.17 EURO B組第2節 デンマーク1-2ベルギー コペンハーゲン]

 EURO2020(欧州選手権)は17日、B組グループリーグ第2節を行い、デンマークベルギーが対戦した。前半2分にデンマークが先制点を奪ったものの、後半から途中出場したMFケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・C)が1ゴール1アシストの活躍を見せ、ベルギーが逆転。そのままベルギーが2-1で勝利し、連勝で決勝トーナメント進出が決まった。

 デンマークは12日の大会初戦でフィンランドに0-1で敗戦。試合途中に背番号10番MFクリスティアン・エリクセン(インテル)が心停止し、ピッチ上で救命処置を受けたのちに救急搬送されるというアクシデントもあり、ショッキングな幕開けとなった。その後、エリクセンは無事に生命の危機を脱し、仕切り直しを期する第2節。初戦でロシアを3-0で破ったFIFAランキング首位のベルギーに挑んだ。

 デンマークは初戦の4-3-3から3-4-3にシステムを変更し、同じ布陣を敷くベルギーを相手にミラーゲームで対峙。するとこの作戦が奏功し、開始早々に先制点を奪った。前半2分、ベルギーDFジェイソン・デナイヤー(リヨン)の縦パスをMFピエール・エミール・ホイビュア(トッテナム)がカット。素早い縦パスからMFユスフ・ポウルセン(ライプツィヒ)が右足シュートを突き刺した。

 魂のこもった電光石火の今大会初ゴールが決まり、本拠地パルケン・スタディオンに集まったサポーターは大盛り上がり。その後もデンマークは勢いを保ち、左ウイングバックのDFヨアキム・メーレ(アタランタ)が次々とゴール前に攻め込むと、前半6分にはメーレのクロスから左ウイングバックのMFダニエル・バス(バレンシア)が惜しいヘディングシュートを放った。

 続く前半10分すぎには心温まる光景。会場近くの国立病院で治療を続けるエリクセンにエールを送るべく、ベルギーの選手たちがプレーを停止し、両チームの選手や審判員、両サポーターが1分間にわたって拍手のセレモニーを行った。その時、インテルでエリクセンとチームメートのFWロメル・ルカクは感極まった表情も見せていた。

 その後はミラーゲームらしい拮抗した展開が続いたが、やや優勢だったのはデンマーク。相手のセットプレー攻撃をGKカスパー・シュマイケル(レスター・シティ)が危なげなく防ぐと、エースのルカクにはDFシモン・ケアー(ミラン)が立ちはだかる。また前半35分には細かいタッチで相手ディフェンスをかわしたMFミッケル・ダムスゴーア(サンプドリア)が左足で惜しいシュートを放つなど、ほぼ完璧な内容でハーフタイムを迎えた。

 すると後半開始時、ベルギーのベンチが動き、欧州CL決勝での顔面骨折により初戦を欠場していたデ・ブライネをMFドリース・メルテンス(ナポリ)に代わって投入。同3分、ファーストシュートはデンマークが記録し、MFトーマス・デラネイ(ドルトムント)がゴール正面から左足ミドルシュートを放ったが、その後は一進一退の攻防となった。

 そして後半9分、ベルギーのカウンターが火を吹いた。右サイドに開きながらスルーパスに反応したルカクが大きく持ち出すドリブルでディフェンスを置き去りにすると、ペナルティエリア右から柔らかいパス。これをデ・ブライネがシュートを打つと見せかけて右に運んでゴール前に横パスを送り、後方から走り込んだMFトルガン・アザール(ドルトムント)が冷静に流し込んだ。

 さらにベルギーは後半25分、右に開いたルカクを起点にMFユーリ・ティーレマンス(レスター・シティ)、T・アザール、MFエデン・アザールがワンタッチでつないで左に展開すると、バックパスを受けたデ・ブライネが左足を一閃。グラウンダーでのシュートをゴール左隅に突き刺し、逆転に成功した。デ・ブライネは後半投入から見事な1ゴール1アシスト。復帰戦でさっそく役者の違いを見せつけた。

 このままでは連敗となるデンマークは後半30分、FWマルティン・ブライスワイト(バルセロナ)が左足シュートを放つもGKティボー・クルトワ(R・マドリー)に阻まれる。さらに同42分、FWアンドレアス・スコフ・オルセン(ボローニャ)のクロスにブライスワイトがダイレクトで合わせたが、惜しくも枠を外れた。結局、試合はそのままタイムアップ。デンマークは2連敗で、グループリーグ突破に向けて苦しい状況となった。

 最終節ではベルギーがフィンランド、デンマークがロシアと対戦する。

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