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シックが血染めのPK弾で2戦3発!チェコはクロアチアとドローで決勝T進出に前進

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FWパトリック・シックの顔面にDFデヤン・ロブレンの肘が入り、チェコにPKが与えられた

[6.18 EURO D組第2節 クロアチア1-1チェコ グラスゴー]

 欧州選手権(EURO2020)は18日、グループリーグ第2節を行い、D組のチェコ代表はクロアチア代表と対戦し、1-1で引き分けた。チェコは1勝1分の勝ち点4に伸ばし、決勝トーナメント進出に前進した。

 序盤から試合の主導権を握ったのはチェコだった。前半2分、DFブラディミール・ツォウファルが左足ミドルを放つと、同12分にはツォウファルの右クロスからこぼれ球をMFヤクブ・ヤンクトが左足ボレーで狙ったが、大きくクロスバーを越えた。

 試合が動いたのは前半33分。チェコは右CKの流れからヤンクトの右クロスにFWパトリック・シックがゴール前でDFデヤン・ロブレンと激しく競り合う。主審はプレーを流したが、シックがピッチ上に倒れ込み、プレー中断。競り合いでロブレンの右肘が顔面に入っており、鼻から激しく出血していた。VARの助言を受けた主審はオンフィールドレビューを行い、ロブレンにイエローカードを提示。チェコにPKを与えた。

 このPKのキッカーを務めたのは何とシック。鼻に詰め物をしていたとはいえ、完全に血が止まっていない状態だったが、主審が確認の上、キックを認めた。これをきっちりとゴール左隅に蹴り込んだシックはスコットランド戦(○2-0)の2得点に続いて2戦連発となる今大会3得点目。背番号10の“血染め”のPK弾でチェコが1点をリードした。

 クロアチアは失点直後の前半39分、FWヨシプ・ブレカロのスルーパスからFWアンテ・レビッチがPA内左に抜け出し、左足を振り抜いたが、大きく枠を外れる。ようやくチャンスをつくったものの、前半は1点ビハインドで折り返した。

 それでも後半開始早々の2分、クロアチアが一瞬の隙を突いて試合を振り出しに戻した。MFイバン・ペリシッチが左サイドからドリブルで中に切れ込み、PA内左から右足一閃。豪快にゴールネットに叩き込み、1-1の同点に追いついた。初戦はイングランドに0-1で敗れていたクロアチアにとって、これが待望の今大会初得点だった。

 MFルカ・モドリッチのゲームメイクで徐々にリズムを作り出すクロアチア。後半27分、左クロスをFWブルーノ・ペトコビッチが頭で落とし、MFニコラ・ブラシッチが右足で狙ったが、わずかにゴール上へ。その後もチェコを押し込んだが、次の1点が遠かった。

 18年ロシアW杯準優勝のクロアチアだが、2試合を終えて1分1敗の勝ち点1。グループリーグ突破の行方は22日の最終節に委ねられ、クロアチアはスコットランドと、チェコはイングランドと対戦する。

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