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イタリアがオーストリアとの120分間死闘制す! 若手コンビの2連弾守り切り、EUROベスト8進出

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MFマッテオ・ペッシーナの追加点が決勝ゴールに

[6.26 EURO決勝T1回戦 イタリア2-1(延長)オーストリア ロンドン]

 欧州選手権(EURO2020)は26日、決勝トーナメント1回戦を行った。A組首位突破のイタリア代表とC組2位で通過したオーストリア代表が対戦。0-0のまま延長戦に突入するが、途中出場のMFフェデリコ・キエーザとMFマッテオ・ペッシーナが得点を挙げ、イタリアが2-1で準々決勝進出を決めた。

 イタリアはグループリーグを3試合全勝で突破。合計7得点無失点という素晴らしい内容で、公式戦30試合無敗のイタリア代表記録に並んでみせた。4-3-3の布陣で、ゴールはGKジャンルイジ・ドンナルンマが守る。4バックはDFジョバンニ・ディ・ロレンツォ、DFレオナルド・ボヌッチ、DFフランチェスコ・アチェルビ、DFレオナルド・スピナッツォーラが並ぶ。3センターはアンカーにMFジョルジーニョ、右ハーフはMFニコロ・バレッラ、左はMFマルコ・ベッラッティ。前線は右にFWドメニコ・ベラルディ、左にFWロレンツォ・インシーニェ、中央にFWチーロ・インモービレが配置された。

 オーストリアはEUROで初の決勝トーナメント進出。2勝1敗の2位でグループリーグを通過した。4-2-3-1の布陣で、守備陣はGKダニエル・バッハマン、DFシュテファン・ライナー、DFアレクサンダル・ドラゴビッチ、DFマルティン・ヒンテレッガー、DFダビド・アラバを起用。ボランチ2枚はMFザベル・シュラーガーとMFフロリアン・グリリッチュ。2列目は右にMFコンラッド・ライマー、左にMFクリストフ・バウムガルトナー、トップ下はMFマルセル・ザビッツァーを配置。1トップはFWマルコ・アルナウトビッチが入った。

 前半はイタリアがチャンスを作る。前半14分、GKドンナルンマのスローから中盤のベッラッティが左サイドにパス。インシーニェがPA左から得意の形で右足シュートを放つが、GKバッハマンに阻まれる。同17分にはスピナッツォーラの折り返しをバレッラが合わせるが、再びバッハマンにセーブされた。

 慎重にブロックを敷くオーストリアに対し、イタリアはさらに攻勢を強める。前半32分、アチェルビのパスを中盤で受けたインモービレは、反転しながら右足シュート。鋭い弾道はゴール左ポストを強打し、惜しくもゴールにはつながらなかった。

 主導権を握ったものの、ゴールに結びつけなかったイタリア。一方で、オーストリアはほぼシュートは打てなかったが、焦りはない。前半は両者様子を見ながら、スコアレスで折り返した。

 オーストリアは後半6分にPA手前でFKを獲得する。キッカーは名手アラバ。精度の高いキックはゴール枠外に外れたが、流れはオーストリアに傾く。同17分にはショートカウンターからザビッツァーが強烈なシュートを放つも、GKドンナルンマに止められる。18分にはCKの流れでアルナウトビッチがPA右からシュート。しかし、またしてもドンナルンマのセーブに遭った。

 交代カードを2枚準備するイタリアをしり目に、オーストリアは決定機を迎える。後半20分、中盤からロングボールが飛ぶと、PA左のアラバがヘッドで折り返す。ゴール前のアルナウトビッチがヘディングシュートで押し込み、クロスバーに当たりながらゴールネットを揺らした。だが、アラバのパスの時点でアウナルトビッチのオフサイドが認められ、ノーゴールの判定となった。

 落ち着かないイタリアは直後、ベッラッティとバレッラを下げて、ペッシーナとMFマヌエル・ロカテッリを投入。さらに、同39分にはインモービレとベラルディに代えて、FWアンドレア・ベロッティとキエーザを入れた。一方、オーストリアは45分にようやく最初の交代。足をつったバウムガルトナーが下がり、MFアレッサンドロ・シェプフが入った。

 試合は90分で決着つかず。延長戦に突入する。

 落ち着きを取り戻したイタリアは、再びパスワークで試合を組み立てる。延長開始早々には、最前線のポストプレーからキエーザがPA右から右足シュート。GKに阻まれるが、得点の予感を漂わせた。

 すると、イタリアは直後に待望の得点。延長前半5分、ロカテッリが鋭い縦パスでPA手前に通すと、スピナッツォーラが浮き球パスでPA右に送る。待ち構えるのはキエーザ。頭で落とし、右足で切り返して相手選手をかわすと、左足を一閃。セリエAで今季ブレイクを果たした23歳が、EURO初ゴールを挙げた。

 イタリアは延長前半10分に追加点。インシーニェが後方のロングフィードを左サイドで受け、クロスを送る。PA中央にアチェルビが収めると、PA左で拾ったペッシーナが左足を振り抜き、値千金の2点目をゴールに突き刺した。

 しかし、オーストリアも諦めない。延長後半9分にCKを得ると、途中出場のFWサーシャ・カライジッチがニアサイドに体を投げ出し、ヘディングシュートをねじ込む。12試合無失点だったイタリアに風穴を空け、1-2と点差を縮めた。

 互いにゴールに迫るが、試合はそのまま終了。イタリアが2-1で死闘を制し、ベスト8進出を決めた。準々決勝は7月2日、イタリアはベルギーとポルトガルの勝者と対戦する。

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