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世界王者を破るPKストップ! スイスGKゾマー「信じられないことだ」

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スイスを8強に導いたGKヤン・ゾマー

[6.28 EURO決勝T1回戦 フランス3-3(PK4-5)スイス ブカレスト]

 世界王者フランス代表との欧州選手権(EURO2020)決勝トーナメント1回戦(3-3、PK5-4)でPKストップの活躍を見せ、スイス代表を同国史上初のベスト8に導いたGKヤン・ゾマー(ボルシアMG)が「信じられない」と喜びを語った。欧州サッカー連盟(UEFA)が試合後のコメントを伝えている。

 強敵との大一番に臨んだスイスは、前半15分にFWハリス・セフェロビッチ(ベンフィカ)のヘディング弾で先制した。後半10分にはPKのチャンスを迎えたが、キッカーのDFリカルド・ロドリゲス(トリノ)が失敗。これでフランスに勢いを与え、一気に3失点を喫した。それでも同36分にセフェロビッチ、同45分にはFWマリオ・ガブラノビッチ(ディナモ・ザグレブ)がゴールを奪取。土壇場で3-3と同点に追い付き、延長戦に持ち込んだ。

 そして120分でも決着がつかずにPK戦へ突入すると、ゾマーが大仕事を果たした。先攻のスイスが5人連続で成功し、迎えたフランス5人目のFWキリアン・ムバッペ(パリSG)のシュートを見事にストップ。自らのビッグセーブによって母国の歴史を塗り替えた。

 ゾマーは試合後のインタビューで「素晴らしいゲームだった。素晴らしいサッカーの夜だった。これまで一度も成功したことがなかった中、ようやくラウンド16を突破するチャンスだったんだ。信じられないことだけど、僕たちはハートとキャラクターを持ってプレーした。すごいことだよ」と興奮気味に語り、劣勢に陥った際の心境を次のように振り返っている。

「PK失敗の後、僕たちにとっては本当に難しい状況だった。しかし、チームがよく立ち直ってくれたと思う。僕らは常に信じていた。ゲームの前から、試合中に何が起ころうと、自分たちが落ち込んでいようと、うまくいっていようと、最後までプレーする、決して諦めない、と言っていたんだ」

 仲間とともに強いメンタリティーを示したスイス守護神は「いつだって“何でも可能”なんだ。僕らは信じていた。試合前に自分たちは小さな国だと言ったけど、僕らには多くのクオリティーと多くの経験がある。それを今夜見せることができた」と胸を張った。

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