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感染拡大が指摘されるEURO2020…WHOは“試合中”より“試合前後”の動向に注意呼びかけ

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 欧州で開催されているEURO2020で、観戦者の新型コロナウイルス感染拡大が伝えられる。世界保健機関(WHO)によると、感染拡大は試合中よりも試合後の行動に大きな可能性があることを指摘。一方、ドイツのホルスト・ゼーホーファー内務大臣は、欧州サッカー連盟(UEFA)に対して「無責任」と批判している。英『BBC』が伝えた。

 マスク無しでの観戦も見られるEURO2020。スコットランドでは約2000人がEUROの影響による感染拡大が認められ、そのうち397人が18日のウェンブリー・スタジアムで行われたグループリーグ第2節・イングランド対スコットランドを現地で観戦していたという。

 世界保健機関(WHO)地域ディレクターのハンス・クルーゲ氏は、ワクチンの展開の遅れや亜種の出現、また人出の増加によるリスク増加を指摘。EURO2020が“スーパースプレッダー”として機能する可能性も語る。

 WHOの上級緊急事態責任者キャサリン・スモールウッド氏は、開催都市にファンの動きを監視するためにより多くの施策を行うよう喚起する。「我々が見る必要があるのはスタジアム周辺です。試合後、何が起こると思いますか。観戦者は混雑したバーやパブに行きますよね?」と試合中ではなく、より“密閉・密集・密接”になりやすい試合前後の動向に注意を呼び掛けた。

 ドイツの内務大臣ホルスト・ゼーホーファー氏はEURO主催者であるUEFAを“無責任”と批判。サポーター同士がハグすることで感染が拡大することは明らかと指摘した。また、EUROの準決勝と決勝では6万人以上のサポーターが来場予定。ゼーホーファー内務大臣は「UEFAが賢明ではなくなっている。商業主義に走っているせいだ」と語っている。

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