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デンマークが29年ぶりEURO4強入り!! 悲痛なアクシデント乗り越え魂の快進撃

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[7.3 EURO準々決勝 チェコ1-2デンマーク バクー]

 欧州選手権(EURO2020)は3日、準々決勝を行い、デンマーク代表がチェコ代表を2-1で下した。初戦で10番のMFクリスティアン・エリクセンを失い、グループリーグ2連敗スタートだったデンマークが魂の快進撃で4強入り。準決勝ではイングランド対ウクライナの勝者と対戦する。

 決勝トーナメント1回戦でオランダを2-0で下したチェコと、ウェールズを4-0で下したデンマークとの対戦。チェコはパベル・ネドベドらを擁した2004年以来、デンマークは初優勝を果たした1992年以来のベスト4入りをかけて臨んだ。

 試合は前半5分、セットプレーから早くも動いた。デンマークが獲得した右コーナーキック。DFイェンス・ストリガー・ラーセン(ウディネーゼ)の繰り出したアウトスイングのボールがゴール正面ややマイナス方向に入ると、ほぼフリーで反応したMFトーマス・デラネイ(ドルトムント)が強烈なヘディングシュートを突き刺した。チェコにとってはマーカーがニアサイドに一斉に寄ってしまい、痛恨の失点となった。

 その後も攻め続けるデンマークは前半8分、左ウイングバックから中央に絞ってきたDFヨアキム・メーレ(アタランタ)の縦パスにFWカスパー・ドルベリ(ニース)が反応するも、シュートは不発。同13分にはMFピエール・エミール・ホイビュア(トッテナム)のロングフィードからFWミッケル・ダムスゴーア(サンプドリア)が抜け出したが、GKの飛び出しを受けてフィニッシュはミートせず、DFブラディミール・ツォウファル(ウエスト・ハム)にカバーされた。

 後半15分ごろからは徐々にチェコも前進できるようになり、ここまで今大会4ゴールのFWパトリック・シック(レバークーゼン)を中心に反撃を狙う。前半22分にはデンマークのGKカスパー・シュマイケル(レスター・シティ)のパスミスを奪ったMFルカーシュ・マソプスト(スラビア・プラハ)がドリブルで切れ込み、スルーパスにDFトマーシュ・ホレシュ(スラビア・プラハ)が反応。だが、左足シュートはシュマイケルに阻まれ、同点とはならなかった。

 その後は両チームが攻め合いながらフィニッシュだけが決まらないという展開。それでも前半42分、デンマークは右利きながら左ウイングバック起用が続いているメーレがスルーパスを受け、縦に突破を仕掛けると、意表を突いた右足アウトサイドキックでクロスボールを供給。これに反応したドルベリがダイレクトで決め、リードを2点に広げた。

 後半は2選手を入れた一気にチェコがたたみかけ、デンマークのシュマイケルに襲いかかる。そして同4分、波状攻撃からツォウファルが右サイドを駆け上がり、低いクロスにシックが反応。右足で放ったコントロールシュートがゴール左隅に吸い込まれた。シックは今大会5点目。敗退したポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドに並んで得点ランキングトップタイに立った。

 対するデンマークは後半15分、ドルベリとダムスゴーアの2枚を下げてFWユスフ・ポウルセン(ライプツィヒ)とMFクリスティアン・ネルゴーア(ブレントフォード)を投入。ブロック守備からのカウンター志向を強め、ややチェコが主導権を握る時間が長くなったが、同34分にはポウルセンのシュートがGKトマーシュ・バツリーク(セビージャ)を襲った。

 後半37分、デンマークはポウルセンのスルーパスにメーレが抜け出すも、ニアを狙ったシュートはこれもバツリークがスーパーセーブ。それでも同40分、チェコの途中出場FWマチェイ・ビドラ(バーンリー)に突破をされそうになったが、ポウルセンが前線から戻って懸命なカバーを見せ、失点を防いだ。試合はそのままタイムアップ。前半の2ゴールを守り切ったデンマークがベスト4入りを果たした。

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