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UEFA会長賞はデンマーク代表DFと“医療チーム”が同時受賞「EURO2020の真のヒーロー」

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写真は26日の表彰式

 欧州サッカー連盟(UEFA)は24日、2020-21シーズンのUEFA会長賞を発表し、デンマーク代表のDFシモン・ケアーが選ばれた。同選手は今年6月12日に行われたEURO2020のデンマーク対フィンランド戦で、試合中に意識を失ったMFクリスティアン・エリクセンの救命処置を先導していた。

 またこの試合を担当していた医療チームも同時受賞。UEFAは「医療チームの迅速な対応とプロフェッショナルによる緊急治療のおかげで、エリクセンはピッチで命を取り戻し、回復への道のりを進んでいる。またエリクセンを助けるべく対応したケアーも栄誉を共有する。彼が見せた類い稀なるリーダーシップに敬意を表する」と選考理由を伝えている。

 エリクセンはEURO2020グループリーグ第1節の前半43分ごろ、左サイドでスローインを受けようとした際に突如意識を失い、ピッチに転倒。ケアーがすぐさま駆け寄って危険性を訴え、そのまま医療チームによって救命処置が行われた。迅速な処置の結果、エリクセンの呼吸は回復。救急搬送されて治療を受け、現在は日常生活ができるほどにまで回復している。

 UEFAのアレクサンドル・チェフェリン会長はケアーと医療チームを「EURO2020の真のヒーロー」と称賛。「今年の会長賞はサッカーを超越した存在だ。人生がどれだけ貴重かということを思い出させるような大切で永遠の記憶をもたらしてくれた。そしてわれわれの人生にこれ以上なく明確な見通しをくれた」とした上で「またエリクセンと彼の家族が回復に向かう中、最大の願いを送りたい」と伝えている。

 UEFA会長賞は1998年に創設。初代受賞者は欧州統合を主導したフランスの政治家ジャック・ドロール氏だった。以降はサー・ボビー・チャールトン氏、フランク・ライカールト氏、アルフレッド・ディ・ステファノ氏ら引退後のレジェンド選手が受賞。現役選手の受賞は2003年のパオロ・マルディーニ以来、史上2人目となった。

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