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[PUMA杯2014]名古屋が北海道の挑戦を退け、2年連続3冠達成!!

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[3.16 PUMA杯決勝 名古屋4-2北海道 代々木]

 PUMA杯は16日、大会最終日を迎え、決勝戦では連覇を目指す名古屋オーシャンズと初優勝を目指すエスポラーダ北海道が対戦した。初めて決勝の舞台に立った北海道が、前半を2-1とリードして折り返したが、後半に名古屋が決定力の違いを見せる。3得点を重ねて逆転し、4-2でPUMA杯2連覇を達成した。

 名古屋はGK篠田龍馬、FP北原亘、FPラファエル・サカイ、FP森岡薫、FP吉川智貴が先発でピッチに立った。対する北海道は、GK関口優志、FP高山剛寛、FP鎌塚聖哉、FP室田翔伍、FP穴田涼がスターティング5に入っている。

 キックオフと同時に、名古屋の怒涛の攻撃が始まる。森岡があいさつ代わりのシュートを放つと、その後もラファエル・サカイ、吉川がゴールに襲い掛かったが、北海道GK関口がシャットアウトする。前半4分には両チーム、カウンターの応酬となるが、やはりフィニッシュに行くのは名古屋。森岡がDF2人を引きずりながら、PA内までドリブルで侵入。しかし、これも判断良く飛び出したGK関口に抑えられる。

 前半5分には北海道も、FP上貝修が相手のパスをカット。右サイド深くまでボールを持ち込み、CKを得る。このCKからFP神敬治がボレーシュートを放ったが、枠を捉えることはできなかった。同8分にも穴田がワンツーで中央を割り、シュートに持ち込んだが、ボールはGK篠田にキャッチされている。

 前半8分からは再び名古屋が重厚な攻撃を見せる。それでもGK関口を中心に耐えて、速攻から好機をうかがう北海道は10分にFP堀米将太からのパスを受けた上貝がGK篠田と1対1になり、決定的な場面を迎えたが、シュートは左ポストに嫌われて決定機を逃してしまう。

 名古屋も前半11分、北海道陣内で森岡が神からボールを奪い取り、左足でシュートを放ったが、ボールは左に逸れて行った。12分に北海道は準決勝で4ゴールを挙げたFP鈴木裕太郎とFP水上玄太を起用する。しかし、その直後だった。ラファエル・サカイの縦パスに後方から飛び出してきた北原が体を投げ出してボールに合わせる。これがGK関口を抜き、名古屋が1点をリードした。

 先制してプレスの位置を下げた名古屋に対し、北海道がボールを回す時間が増え始める。しかし、名古屋の守備を突破することができない。それでも17分には、右サイドで高い位置を取った鈴木に浮き球のパスが出ると、鈴木は胸でトラップして右足のボレーでゴールを狙う。しかし、これは惜しくもサイドネットに外れて得点にはならなかった。

 前半18分、北海道はボールを失いカウンターのピンチになる。しかし、ラファエル・サカイのシュートがクロスバーを叩き、命拾いすると、このこぼれ球が水上に渡り、北海道に敵陣での数的優位な状況ができる。ドリブルを仕掛けた水上が、左サイドのFP室田翔伍にパスを出すと、室田翔が丁寧にコントロールしたシュートを決めて、試合を振り出しに戻した。

 追いつかれた名古屋は、再び攻勢を強めるが、追加点を挙げたのは北海道だった。前半残り2秒、森岡からボールを奪ってカウンターに出ると、ドリブルでボールを持ち込んだFP阿部恭也がシュートを放つ、GK篠田もボールに触ったが、勢いの弱まったボールはゴールに転がり込み、北海道が逆転に成功して前半を終えた。

 後半に入り、前掛かりになる名古屋に対して、北海道は速攻からチャンスをつくる。3分にはFPシンビーニャからボールを奪った室田翔がGK篠田と1対1になりループシュートでゴールを狙う。篠田がコースを変えたボールは、わずかに右に逸れて行った。粘り強く耐えていた北海道だが、後半4分にキックインからシンビーニャにシュートを打たれる。体を張って守ったが、こぼれ球がゴール右寄りの位置にいた星の下へ。星からさらに中央の渡邉にボールが渡ると、渡邉が無人のゴールにシュートを決めて、名古屋が同点に追いついた。

 北海道も、後半6分に右サイドを抜けた水上がシュート。GK篠田が弾いたボールを、左サイドに詰めていた上貝が回収して再びシュートを打ったが、これもGK篠田が防ぎ、得点を与えない。同8分には、北海道の狙うカウンターの応酬の展開となる。シンビーニャのシュートをGK関口がブロックすると、こぼれ球が鈴木の下へ。鈴木がドリブルから左サイドの水上にパスを通し、水上がGK篠田と1対1を迎えたが、シュートをミートできずに、決定機を生かせなかった。

 後半10分からは、北海道が名古屋の陣内に攻め込む回数を増やす。右サイドを抜け出したFP嵯峨祐太が折り返したボールに、高山が飛び込んだが、直前でGK篠田にカットされる。互角の試合展開が続く中で、14分には北海道ゴール前にこぼれたボールを、吉川がゴールに蹴り込み、名古屋が再びリードした。

 後半16分には、両チームのファウル数が5つとなり、ファウルを受けたチームには第2PKが与えられることになった。同17分には北海道の鈴木がCKからシュートを放つが、ボールはポストに嫌われる。直後の北海道のCKから、今度は名古屋がカウンターを仕掛ける。左サイドでボールを受けた北原がゴール前にボールを入れると、シンビーニャがシュート。一度はGK関口にブロックされるが、こぼれ球を再度押し込み、名古屋がリードを2点に広げた。

 残り2分16秒、北海道はタイムアウトを取り、鎌塚をGKにしたパワープレーに出る。しかし、名古屋の守備を前にシュートまで持ち込むことはできずに、タイムアップ。名古屋が2連覇に輝き、同時に2年連続の3冠を達成した。

(取材・文 河合拓)

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