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[オーシャン杯]ピヴォで緊急出場の町田FP滝田「キープするだけなら、僕もある程度できる」

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[5.24 オーシャン杯準決勝 町田6-0湘南 小田原]

 今大会、ペスカドーラ町田は日本代表FP滝田学を起用する予定はなかった。昨シーズン、試合に出る機会の少なかった中堅、若手選手に実戦経験を積ませて、チームの底上げをすること。さらに、5月上旬に行われたAFCフットサル選手権2014で日本の連覇に貢献し、1週間のオフを過ごした滝田自身のコンディションも、万全ではないことが要因だった。

 しかし、23日に行われた準々決勝のバサジィ大分戦で、FP永島俊とFP狩野新が退場して出場停止。さらに、FP本田眞琉虎洲も足首を捻挫したため、ピヴォの選手がいなくなった。そこで急きょ、昨シーズンもオプションとして何度かピヴォの位置でプレーした滝田がベンチ入りすることになった。

「昨年も何度かピヴォでプレーしましたし、代表に行ったときも『誰かがいないときは、滝田とか体の強い選手は、ボールキープをする役割をするように』と(ミゲル・ロドリゴ監督に)言われていたので。(森岡)薫くんとか、ああいうタイプの器用なプレーはできませんが、キープするだけなら、僕もある程度できるので」と、戸惑うこともなく、普段とは異なるポジションでプレーできた要因を話した。

 準決勝の湘南ベルマーレ(Fリーグ)戦に6-0で勝利した町田は、改名後、初めてトーナメント戦の決勝まで勝ち進んだ。試合後の会見で関野淳太監督は、決勝では再び滝田をベンチから外すことを示唆したが、「僕は(今大会)1試合しか出ていませんが、チームは本当によくまとまっています」と、滝田も心配していないことを強調した。さらに、チームに良い競争原理ができつつあるという。

「今年はベテランにとっても厳しい年になるかもしれない。若手が何人か入って来たことで、同じプレーをしていたら若手を使うと思うので、危機感もあると思います。あとは、今いないベテランがチームに戻って来たときに、今回試合に出ているベテランが同じようにのびのびとプレーできないといけないし、そこを示さないと変わらない。年齢的にも30歳前後の選手の意識改革が、本当に求められていると思います」

 実際、試合を観戦していたFP金山友紀は「すごく刺激を受けている」と、決勝進出を果たした選手たちとのポジション争いを強く意識していた。チーム内の競争を激化させるためにも、初めてのタイトルを獲得したいところだ。

 決勝でベンチに入らなくても、滝田は可能な限りチームをサポートしたいと話す。「僕、今シーズンはキャプテンなんですよ。この大会は出ない予定だったので、大地くんが継続してキャプテンマークを巻いていますが、試合に出なくても雰囲気を盛り上げていきたいです」。

(取材・文 河合拓)

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