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[選手権予選]鈴木V弾!山形中央が全国1番乗り

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[10.27 全国高校選手権山形県大会決勝 山形中央1-0日大山形 NDスタ]

 全国切符の1枚目は山形中央がつかんだ。第91回全国高校サッカー選手権大会山形県大会決勝戦が27日にNDソフトスタジアム山形で行われ、山形中央が1-0で日大山形を下し、3年ぶり10度目の全国大会出場を決めた。

 前半にリードを奪いながら後半は防戦一方で苦しみ、どうにか逃げ切った。山形中央の木村雅善監督は、優勝を喜びながらも「選手が頑張ってくれた。感謝している。でも、最後は隙ができていて相手のミスに助けられた。全国ではああいうのは決められてしまう。ほかのチームより早く決めたと言っても1日しか変わらないところもあるけど、しっかり準備して修正したい。全国では一戦一戦という気持ちで戦いたい」と他の都道府県に先立って出場を決めた夢舞台に向けた抱負を語った。

 試合の立ち上がりに生まれた先制弾がそのまま決勝点となった。山形中央は試合開始直後から得意のサイド攻撃で押し込んだ。13分に右MF竹田陽がドリブル突破から低いクロスを入れると、FW小嶋惇也がポストプレーで落とし、2年生FW山口和輝がシュートモーションからスルー。後方で待ち受けたMF鈴木翔太が右足を豪快に振り抜くと、ボールは左ポストを直撃してゴールに飛び込んだ。

 その後はロングパスを多用する日大山形に苦しむ時間が続いたが、主将のCB菅原優大を中心に跳ね返してリードを守り切った。一方、日大山形は前半2分にMF栗林明のシュートがポストに嫌われ、6分にはエースの川崎孝也が右肩を痛め、その後も負傷したままのプレーを強いられるなどツキがなかった。それでも後半は6分に左クロスから途中出場のFW菊池直哉がシュートを放つ決定機を作るなど最後まで攻め手を休めず、アディショナルタイムには手負いの川崎が左サイドを個人技で突破。クロスを菊池が落として、DF阿部裕也のシュートまでつないだがゴールの枠を捉えられず、涙をのんだ。

 山形中央は、高校総体予選、天皇杯予選(2種代表戦)はともに準決勝で敗退。今大会は準決勝で3年連続の全国出場を狙った羽黒をPK戦の末に下して壁を破った。菅原は「今回は負けたら(このチームでの活動は)最後。もっとサッカーをしたいという気持ちを出して壁を乗り越えた。日大山形のタフな姿を見習い、全国大会では日大の分も思い切りプレーをして勝ちたい」と達成感と安堵の混ざった表情で、頂点にたどり着いた喜びを話した。

 都道府県大会の決勝戦はあす28日に北海道と秋田県で行われ、11月25日の静岡県を最後に出場48校が決定(各都道府県代表1校、東京のみ2校)。全国大会の組み合わせ抽選会は11月19日。12月30日に国立競技場で開幕し、13年1月14に同会場で決勝戦を行う。

(取材・文 平野貴也)
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