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[選手権]“本田超え”ならず…星稜は8年前と同じPK戦で涙

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[1.12 全国高校選手権準決勝 鵬翔2-2(PK4-3)星稜 国立]

 悲願の決勝進出はならなかった。8大会ぶりの4強入りを果たした星稜(石川)はPK戦の末、敗退。MF本田圭佑(CSKAモスクワ)を擁した04年度大会の準決勝でも市立船橋(千葉)の前にPK戦で涙をのんだ河崎護監督は「同じ光景を見るのはつらい」と、同校、そして石川県勢にとって初となる決勝進出を逃し、うなだれた。

 2度のリードを生かせなかった。前半14分に3試合ぶり先発のMF寺村介(2年)が先制点を決めたが、同31分に直接FKで追いつかれる。後半36分にはMF井田遼平(3年)が勝ち越しゴール。しかし、わずか2分後にハーフウェーライン付近のFKから再び同点ゴールを許してしまった。PK戦でも鵬翔2人目のキックをGK置田竣也主将(3年)がセーブして先行しながら、4人目からまさかの3人連続失敗。あと一歩のところで、決勝への切符が手のひらからするりと抜けた。

 2点目を決めた井田は「残り10分を切っていて、つまらないファウルをする時間じゃなかった。チームの意思統一が取れず、つまらないファウルでFKを与えたのが要因」と唇をかむ。「目指しているサッカーがなかなかできなかった。不完全燃焼というか、もっとやれたと思う」と悔やんだ。

 試合後のロッカールームでは、河崎監督から3年生に向けて「ここで大会は終わるけど、ここが始まりだ」との言葉が送られたという。井田は「悔しいけど、国立でプレーできたことに感謝している。鵬翔には絶対に優勝してほしい。自分たちの分まで、優勝して頂点に立ってほしい」と、エールを送っていた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 西山紘平)

【特設】高校選手権2012

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