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[選手権予選]千葉入り内定・正智深谷FWオナイウは涙の敗退

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[11.17 全国高校選手権埼玉県予選決勝 市立浦和1-0正智深谷 埼玉ス]

 悔しすぎる敗戦だった。試合後、正智深谷のFWオナイウ阿道(3年)は「自分がもっと丁寧にボールを触ったり、もっとボールキープできていれば」と肩を落とした。来季のジェフユナイテッド千葉入りが内定している期待のストライカーだったが市立浦和に悔しい零封負け。全国行きの切符を勝ち取ることはできなかった。

 立ち上がりこそ、スピードを生かした高い位置でのプレッシングで見せ場をつくったが、思うようにボールに触れることはできず。後半にはヘディングで強さをみせるシーンがあったものの、得点にはつながらなかった。正智深谷の小島時和監督は「(阿道の)能力は高い。アイツにボールが入ると周りの選手は囲ってくる。一人での打開は無理なので、もっと周りと絡めて点を取ることができれば良かった」と振り返った。

「去年は先輩たちが全国へ連れて行ってくれた。今年は自分が中心になって、自分たちが全国へ連れて行ってやろうという気持ちだった」。強い思いは叶わず。終了間際、CKからの失点で勝負は決まった。

 試合後、ロッカールームの前で淡々と話していたオナイウだったが高校3年間を振り返ると、我慢していた涙が溢れてきた。「このチームはいい奴ばかりだし、すごく楽しかった。高校3年間で大変なことはあったけど、みんなが色々とサポートしてくれたから大変だとは感じなかった。本当にこういう結果になってしまって悔しい……」。

 高校サッカーはこれで終わりとなり、次は千葉でプロ生活がスタートする。「この先サッカーをやれない奴の分も、自分が一所懸命にサッカーをやって、みんなが誇れるような人になりたいです」。涙を流しながら力強く言い切った。

(取材・文 片岡涼)

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