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[選手権]岐阜工に惜敗も…神村学園の10番FW半田は世界へ

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[12.31 全国高校選手権1回戦 神村学園0-1岐阜工 味フィ西]

 神村学園の背番号10を背負うFW半田優希(3年)は幾度もチャンスを迎えたが、ゴールネットを揺らすことはできず。チームは無得点のまま、アディショナルタイム1分の失点に泣き、岐阜工に0-1で敗れた。試合後、半田は「もっと貪欲にいければ……。もっとやりたいこともあったし、後悔が強い」と唇を噛んだ。

 県予選では1回戦から決勝まで、5試合連続ゴール。5戦6発と獅子奮迅の活躍でチームを全国へ導いた。そして、待ちに待った全国の晴れ舞台。立ち上がりから果敢に相手の裏へ抜け出し、ゴールを目指した。しかし、いずれも相手GKの好セーブに阻まれ、あと一歩が及ばなかった。前半28分にはPA左から低い弾道の鋭いシュートを放つも、GKがストップ。同36分にはループパスに抜け出し、PA右から右足シュートを狙ったが、GKの右手一本に阻まれた。チャンスシーンは神村学園に多かっただけに、終了間際のアディショナルタイムでの失点は悔やんでも悔やみきれない。

 それでも半田は「最後に大舞台に立つことができて、自分の通用する部分、通用しない部分がハッキリわかったのは良かった。相手の方が最後の気持ちの部分だったりで粘り強かったんだと思う」と冷静に振り返った。

 今後、神村学園を3年ぶりの全国へ率いてきた背番号10は戦いの場を世界へ移す。年明けの1月18日に単身モンテネグロへ渡り、「1~2週間をかけて、向こうの代理人の方とチームを決めて、シーズンに入る。1部か2部だと思う」という。単身での渡欧となるが、不安よりも楽しみな気持ちが強いようで「自分の技術がどれだけ通じるか試したい」と意気込んだ。

 欧州の中でも、モンテネグロを選んだ理由については「欧州で自分がどれだけできるのが試したかった。小さい国で自分がどれだけできるか。モンテネグロは見てくれている関係者も多いから、アピールできる場所だと思った」と話した。

 もちろん半田の最終的な目標は、さらに高い場所にある。「モンテネグロで成長して、最終的にはドイツへいきたい」と話す通りだ。165cmと高さはないものの、持ち前の技術やドリブルで違いをみせた神村学園のエースストライカー。初戦で敗れ、高校サッカーを終えることになったが、半田のサッカー人生はすぐに"新章"へ突入する。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 片岡涼)
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