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[選手権予選]成果出たロングスロー対策と流れ引き寄せた先制弾、都市大塩尻が3年ぶりV!:長野

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[11.8 全国高校選手権長野県予選決勝 上田西高 1-3 都市大塩尻高 アルウィン]

 8日、高校サッカー選手権長野県予選決勝が長野県松本平広域公園総合球技場“アルウィン”にて開催された。

 決勝に残ったのは、本命視されていた東海大三高、前々年度王者・創造学園高などを下して勝ち残ってきた上田西高と、前年度王者の松商学園高を準決勝で激戦の末に下した都市大塩尻高の2校である。

 上田西はセンターラインに身体能力の高い選手がそろった代で、「パワーではちょっと敵わない」(都市大塩尻・高橋裕之監督)と敵将も認める剛健さを一つの武器とする。中でもMF藤森亮志のロングスローを使った攻撃は強力で、「(上田西の攻撃で)一番怖かった」と高橋監督も厳重警戒。対策の練習を重ね、特にロングスローを競ったあとのセカンドボール対応を徹底し、「とにかくセカンドボールを拾うことに100%以上を注げ」(同監督)とこの一点を強調したと言う。

 その成果もあってロングスロー対応で大きな破綻は生まれなかった。加えて、開始6分という早い時間帯の先制点もゲームを大きく動かす材料となる。MF鮎沢将のCKにMF吉森賢太が合わせる形で生まれたこのゴールは、都市大塩尻イレブンを大きく勇気づけることとなった。そして23分にはスローインを受けたMF山元健志が意表を突く長距離シュート。「あんまりああいうのが決まったことはなかったんですけど、ずっと狙い続けてはいたので」と照れ笑いを浮かべたゲームキャプテンの一撃が決まって、都市大塩尻が2点のアドバンテージを得た。

 こうなると上田西は苦しい。藤森に加えて、ボランチのMF鈴木海斗らが何とかボールを運んでゴールへと向かうが、都市大塩尻も小柄ながらガッツのあるDF岡村和紀らが体を張って守備を固める。主将にして守備の要である束浩樹を欠いたこの県予選。その穴を埋めるべく左SBからCBにコンバートされた岡村は、「みんなでしっかりコミュニケーションを取りながら守ることができた。出られない3年生の分まで戦うことができた」と胸を張った。

 それでも後半に入った14分、上田西もCKのこぼれ球をMF亀谷建次郎が押し込んで1点差に詰め寄ったが、直後の17分にMF鮎沢涼に中央突破からのドリブルシュートを叩き込まれて万事休す。3-1のスコアを保った都市大塩尻が逃げ切り、3年ぶり3度目の全国切符を手に入れた。

[写真]前半6分、吉森の先制ゴールを喜ぶ都市大塩尻イレブン

(取材・文 川端暁彦)
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