[選手権]前橋育英が山梨学院との熱戦をPK戦の末に制して総体に続く8強進出
[1.3 全国高校選手権3回戦 前橋育英1-1(PK6-5)山梨学院高 駒沢]
第93回全国高校サッカー選手権大会は3日、3回戦を各地で行い、駒沢陸上競技場の第2試合では、前橋育英高(群馬)と山梨学院高(山梨)が対戦した。両チームが互いに決定機をつくり合う見応えのある一戦は、1-1のままPK戦に突入。両チーム5人が連続で成功した後、6人目が決めた前橋育英に対して山梨学院は失敗。6-5で熱戦を制した前橋育英高が、4強まで勝ち進んだインターハイに続く準々決勝進出を決めた。
序盤からボールポゼッション率で上回る前橋育英は、前半4分にMF坂元達裕(3年)がミドルシュートを放つが、GK古屋俊樹(3年)に阻まれる。同9分にも前橋育英はPA内で浮き球を受けたFW青柳燎太(3年)が胸トラップからゴールを狙ったが、これもGK古屋の好守にあった。
前掛かりになる前橋育英に対し、山梨学院も鋭い速攻からゴールに迫る。前半18分にMF多田倫浩(3年)のパスを受けたMF伊藤大祐(3年)が右サイドを突破。センタリングをFW原拓人(3年)がヘッドで合わせたが左ポストに嫌われる。さらに同34分にMF福森勇太(3年)が、その2分後にもFW宇佐美祐樹(3年)のくさびのパスをうけた多田が、GK吉田舜(3年)と1対1になるチャンスを得たが、シュートを決めきれなかった。
3度のビッグチャンスを逃した山梨学院高だったが、後半の立ち上がり、ついにチャンスを生かす。後半2分、ゴール前の混戦の中から宇佐美が右足でシュートを決めて、1点をリードした。
しかし、前橋育英も譲らない。「うちのペースでボールが回っているように見えましたが、実際は回していただけ。『ボール回しする競技じゃないんだ。打て!』と、ハーフタイムに結構、怒りました」という山田耕介監督の檄を受けたイレブンは、フィニッシュの回数を増やしていく。後半10分にはCKでMF渡邊凌磨(3年)からのクロスを受けたDF宮本鉄平(3年)がヘディングシュートを突き刺し、試合を振り出しに戻した。
追いつかれた山梨学院は、後半12分に負傷を抱えているエースのFW小川雄大(3年)を投入する。J2の岐阜への加入が内定しているアタッカーは、後半25分にドリブルからPA内から右足でシュートを放ったが、ボールは右ポストを叩いた。
これ以降は、前橋育英が決定機をつくり続ける。後半30分、PA内にパスが出ると、山梨学院の選手が転倒。転がったボールに反応した青柳がシュートを打ったが、素早い飛び出しを見せたGK古屋がブロック。同39分にも渡邊が、密集の中でスペースを見つけてシュートを放つ。これはGK古屋も反応できなかったが、右ポストに嫌われた。さらにアディショナルタイムにも渡邊は、強烈なミドルシュートで勝ち越し点を狙ったが、これもGK古屋に阻まれて、試合は1-1のままPK戦に突入した。
PK戦では両チーム、5人連続で成功。迎えた6人目、前橋育英の宮本がGKの逆を突くシュートを決めたのに対し、山梨学院のDF大野佑哉(3年)のシュートはGK吉田にストップされて試合終了。前橋育英がPK戦の末に山梨学院を下して、ベスト8に名乗りをあげた。5日の準々決勝では、京都橘高(京都)と対戦する。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 河合拓)
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【特設】高校選手権2014
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序盤からボールポゼッション率で上回る前橋育英は、前半4分にMF坂元達裕(3年)がミドルシュートを放つが、GK古屋俊樹(3年)に阻まれる。同9分にも前橋育英はPA内で浮き球を受けたFW青柳燎太(3年)が胸トラップからゴールを狙ったが、これもGK古屋の好守にあった。
前掛かりになる前橋育英に対し、山梨学院も鋭い速攻からゴールに迫る。前半18分にMF多田倫浩(3年)のパスを受けたMF伊藤大祐(3年)が右サイドを突破。センタリングをFW原拓人(3年)がヘッドで合わせたが左ポストに嫌われる。さらに同34分にMF福森勇太(3年)が、その2分後にもFW宇佐美祐樹(3年)のくさびのパスをうけた多田が、GK吉田舜(3年)と1対1になるチャンスを得たが、シュートを決めきれなかった。
3度のビッグチャンスを逃した山梨学院高だったが、後半の立ち上がり、ついにチャンスを生かす。後半2分、ゴール前の混戦の中から宇佐美が右足でシュートを決めて、1点をリードした。
しかし、前橋育英も譲らない。「うちのペースでボールが回っているように見えましたが、実際は回していただけ。『ボール回しする競技じゃないんだ。打て!』と、ハーフタイムに結構、怒りました」という山田耕介監督の檄を受けたイレブンは、フィニッシュの回数を増やしていく。後半10分にはCKでMF渡邊凌磨(3年)からのクロスを受けたDF宮本鉄平(3年)がヘディングシュートを突き刺し、試合を振り出しに戻した。
追いつかれた山梨学院は、後半12分に負傷を抱えているエースのFW小川雄大(3年)を投入する。J2の岐阜への加入が内定しているアタッカーは、後半25分にドリブルからPA内から右足でシュートを放ったが、ボールは右ポストを叩いた。
これ以降は、前橋育英が決定機をつくり続ける。後半30分、PA内にパスが出ると、山梨学院の選手が転倒。転がったボールに反応した青柳がシュートを打ったが、素早い飛び出しを見せたGK古屋がブロック。同39分にも渡邊が、密集の中でスペースを見つけてシュートを放つ。これはGK古屋も反応できなかったが、右ポストに嫌われた。さらにアディショナルタイムにも渡邊は、強烈なミドルシュートで勝ち越し点を狙ったが、これもGK古屋に阻まれて、試合は1-1のままPK戦に突入した。
PK戦では両チーム、5人連続で成功。迎えた6人目、前橋育英の宮本がGKの逆を突くシュートを決めたのに対し、山梨学院のDF大野佑哉(3年)のシュートはGK吉田にストップされて試合終了。前橋育英がPK戦の末に山梨学院を下して、ベスト8に名乗りをあげた。5日の準々決勝では、京都橘高(京都)と対戦する。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 河合拓)
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