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[選手権]F東京入団内定・流経大柏DF小川、敗戦に肩落とすも「優勝する力はあった」

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[1.10 全国高校選手権準決勝 流通経済大柏高 1-1(PK4-5)前橋育英高 埼玉ス]

 7年ぶりの全国制覇を狙った流通経済大柏高だったが、PK戦の末に前橋育英高に1-1(PK5-4)で敗れた。試合後、流通経済大柏高DF小川諒也(3年)は「ベスト4まで来れたというのは、いい経験になった」と話しながらも、「監督を胴上げできないというのは残念」と肩を落とした。

 0-0で迎えた後半27分、小川のゴールで先制に成功。MF相澤祥太(3年)が前線へ縦パスを送ると、DFと競りながら走りこんだ小川がGKの頭上を抜く左足ループシュートを決めた。このゴールを守りきりたいところだったが、終了間際の45分に失点。左クロスのクリアボールを拾われると、MF鈴木徳真(3年)にシュートを許した。

 失点シーンを振り返った小川は「自分がもっと大きくクリアしていれば。鈴木徳真選手に拾われたときにもっと詰められたんじゃないか」と唇を噛んだ。土壇場での失点の末、もつれ込んだPK戦で悔しい敗戦。それでも小川は「泣くというのは悔いを残したということ。チーム全員が全力で戦った結果なので悔いはない」と話す。

 夏の全国総体では習志野高の後塵を拝し、全国切符を手にすることはできなかった。そのことから「周りから言われても、自信がないというか、自分たちを優勝候補と思うことはなかった」という。それでも、2度のPK戦を制し、4強入りを果たすとチームには自信もついた。全国大会を5試合戦い抜いた今では「自分たちの力はあると思ったし、優勝できる力もあった。すごく強いチームになったと思う」と胸を張る。

 高校卒業後はFC東京へ入団し、プロとしての一歩を踏み出す。「厳しいマークのなか、何もできない試合があった。マークが来て潰される選手ではなく、マークが来ても上手くかわせる、それを利用できる選手になることが、プロになっていく上で必要だと思う」と自らを分析したDFは「一日でも早くFC東京の一員として試合に出たい。将来は日本代表としてW杯優勝に貢献できるような選手になれれば」と将来へ思いを馳せた。

(取材・文 片岡涼)
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