昨年、1年生ながら全国高校選手権で優秀選手に選出され、日本高校選抜の一員として海外遠征も経験。四日市中央工高のU-18日本代表MF森島司(2年)は2年連続の高校選抜入りに挑戦している。8日から10日まで行われた選考合宿ではボランチの位置に入り、昨秋の選手権予選敗退後に意識を高めてきた守備のハードワークを徹底。また高いレベルの試合でも「ボールを失わないようにやっていきたい」と誓うMFはスピーディーな試合の中でボールを収め、シンプルなボールさばきで攻撃に繋げていた。

「プロに行けるように頑張りたいです」と高校からのプロ入りを目指している司令塔にとって、今回の高校選抜での活動や年代別日本代表の活動はプロのスカウト陣にアピールするチャンス。それだけにスキル、戦術眼の高さを多くの人に印象付ける。また、四中工の樋口士郎監督が「経験してくれたところをチームに還元してもらうことがリーダーシップにもつながると思います」と期待するように、主将を務めているチームに学んだことを持ち帰って、昨年全国を逃した名門を少しでも強くしていく。　

　森島は決勝で敗れた昨年の選手権予選について「練習でやっていたことが全く出なかったと思います」と振り返る。だからこそ、「練習でやったことをそのまま出せるチームが強いチームだと思いますし、今年は守備がテーマなので、その守備が試合でも出せたら全国でもトップ狙えると思います。その中で自分たちの特長である攻撃が上手くかみ合えばもっともっといい結果が残せると思います」。個人として、チームとしても勝負の一年。高校選抜で学んだことによって練習のレベルを引き上げ、それを試合で発揮できるチームにして各大会で結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)

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