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[選手権予選]雪辱誓う筑陽学園が、今年3度目となる東福岡との決勝へ進出:福岡

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[11.8 全国高校選手権福岡県予選準決勝 東海大五高 1-2 筑陽学園高 レベスタ]

 第94回全国高校サッカー選手権福岡県予選準決勝が8日にレベルファイブスタジアムで行われ、筑陽学園高東海大五高に2-1で勝利。東福岡高と戦う決勝(15日)進出を決めた。

 夏の悔しさ、反省を胸に抱く筑陽学園が東海大五の追撃を振り切った。16年4月から「東海大福岡」(東海大学付属福岡高)に校名変更される東海大五は現校名で最後の選手権。2点ビハインドを負いながらも、東海大五として15回目となる全国出場への思いをぶつけてきた。0-2の後半25分、交代出場のMF大久保健弥(3年)がDF2人の間を割って入る突破でPKを獲得。これをMF江崎響太郎主将(3年)が右足で決めて1点差とすると、27分には再び大久保が獲得したFKから江崎がゴールマウス直撃の右足シュートを放つ。

 明らかに脅威となっていた大久保中心に同点ゴールを目指した東海大五だが、後半32分に大久保が放った一撃を最後にその後はシュートゼロ。筑陽学園DF陣の堅い守りの前にゴールに近づけなかった。後半11分にFW窪木翔吾(2年)の決定的なヘディングシュートをストップしている筑陽学園GK木下歓彦(3年)は「10番(江崎)を起点にゴールを狙ったり、揺さぶってくるのは分かっていたので、DFと連係をとってラインを下げすぎて相手にシュートを打たれないように。しっかり詰めて裏の対応は自分がするというのは決めていた」。筑陽学園は積極的なディフェンス光る1年生CB溝口峻と180cmの高さを発揮してゴールを守るCB青松秀悟主将(3年)中心に、勢いある東海大五の攻撃を食い止め、逆にオープン攻撃から攻め返すなど終盤は危険なシーンをつくらないまま終了のホイッスルを迎えた。

 筑陽学園は今年、新人戦、総体予選決勝でいずれも東福岡に敗れている。特に総体予選決勝では堅守と前線のスピードを活かした攻撃によって前年度全国優勝校を苦しめながらも、アディショナルタイムの失点によって0-1で敗戦。その後、全国大会でも勝ち進んだ東福岡は全国連覇を果たした。それだけに青松は「あそこ、ロスタイムにやられたことは自分たちの甘さだと思う。そこをしっかり強化してきた。最後の最後まで集中力切らさないようにやってきました」。一つのミスが失点に直結するため、最後まで気を引き締めて、身体を張って守ること。この日の終盤、シュートを打たせずに守りぬいたことについて青松は「こういう厳しいゲームになることは分かっていた。全員で最後まで身体張って頑張れたので良かった。(夏から成長の部分が)見えました」と納得の表情を見せていた。

 強敵を倒して東福岡への挑戦権を獲得した。筑陽学園は前半11分に左サイドで粘って折り返したFW志岐大雅(2年)のラストパスをMF後藤拓翔(3年)が左足ダイレクトボレーでゴールへ突き刺して先制。相手に決定的なシーンもつくられたが、それを凌ぐと、後半20分にMF清水那粋(3年)の右CKをファーサイドの青松が折り返し、最後は溝口が右足でゴールへ叩き込んで2-0とした。それでも、青柳良久監督は「前回も足が止まる時間、足が止まる時間というよりもゴールへ進めない時間があったのでそこはやっぱり、辛いところですね。シュートまで終われなかったから」と指摘。東海大五の名手・GK鈴木透(3年)の好守に阻止された部分もあるが、前がかりになった東海大五の背後を突く形でスピードのあるFW過能大貴(2年)やMF大原一浩(3年)がチャンスをつくった一方、相手の人数が多いところを攻めて好機を逸してしまっていた部分もあった。

 課題を少しでも改善して決勝で今度こそ雪辱を果たすか。木下は「しっかり無失点に抑えて、東福岡を倒して筑陽が全国へ行きたい」と力を込め、青松は「借りを返したい」と言い切った。勝てば、08年度以来となる選手権予選優勝。福岡決勝で全国に驚きを与えるような、結果を残す。

[写真]後半20分、筑陽学園はCB溝口(中央)が2点目のゴール

(取材・文 吉田太郎)
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