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[選手権]2年ぶり全国の前々回王者・富山一が日章学園のリベンジマッチを受けて立つ

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“最後の国立”を制覇した、前々回の王者が選手権に戻ってきた。改修工事前の国立競技場での最後の全国高校サッカー選手権となった第92回大会。その決勝で奇跡的な逆転劇で優勝をさらった富山一高(富山) だったが、ディフェンディングチャンピオンとして迎えるはずだった第93回大会は、水橋高に富山県代表を譲った。そして、13年夏のインターハイにも、14年夏のインターハイにも、富山一の名前はなかった。「自分たちの代がなかなか全国に出られなくて……。『全国に出たい』という強い気持ちを持って、1年間戦ってきました」。キャプテンとしてチームを牽引してきたDF早川雄貴は、その道のりを振り返った。

「試合終了まで粘り強く、力強いサッカー」をしている富山一の目標を問われると、「日本一です」と即答した早川は、自身が1年生のときに全国制覇を成し遂げた先輩たちの後ろ姿を見続けてきて、手応えを感じる部分があるという。「練習試合とかで納得いかない部分があったら、選手間で話し合っていたのを見てきました。いまも言いたいことを言い合えて、良い関係ができています」。

「一昨年に勝っているので、僕たちには良いイメージがあります。そのイメージを持って試合に臨めれば」と早川主将が見据える富山一の緒戦の相手は、日章学園高(宮崎)。奇しくも、両校は富山一が初の全国制覇を果たした大会の準々決勝で対戦し、富山一が4-0で勝利を飾っている。それでも、日章学園でキャプテンを務めるMF竹脇雄大(3年)は「リベンジしたいです」と気合い十分だ。

「新人戦、総体で負けていたので、選手権で全国に行って、ベスト4に入りたいと思ってやってきました」という竹脇は、前日に宮崎県予選決勝を戦い、当日に東京入りした疲れも見せず「チームのムードも、技術も、上向いています」と笑顔で答えると、「技術面では劣っていない。攻撃では負けていない」と全国の強豪校相手にも自信を覗かせた。

 昨季、埼玉スタジアム2002で戦った準決勝を見て「大歓声の前でプレーできていいなと思いました」と竹脇が燃える日章学園がリベンジを果たすか、それとも2年ぶりの選手権で奪還に懸ける富山一が3回戦に駒を進めるか――。両雄が激突する2回戦の舞台はニッパツ三ツ沢球技場、年明け1月2日14時10分にキックオフとなる。

[写真]2大会ぶりに対決する富山一DF早川主将(左)と日章学園MF竹脇主将(右)

(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 奥山典幸)
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【特設】高校選手権2015
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015

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