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[選手権]「まだまだ伸びしろがあるチーム」初芝橋本は中京大中京と初戦

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 MF武村飛成の先制ゴールとFW平賀能捷の2ゴールによって近大和歌山高を3-0で下して和歌山県3連覇を果たした初芝橋本高は、第94回全国高校サッカー選手権1回戦で中京大中京高(愛知)と対戦することが決まった。初芝橋本のGK栗山聖主将(3年)は「(中京大中京の)キャプテン(石川将暉主将)とも話したんですけど、しっかりしているなという印象だし、名前もよく聞くチームやし、隙のないしっかりとしたチームなんやろうなと思います」と印象を説明。そのチームを倒して上位進出することを誓った。

 今年の初芝橋本は新人戦、総体予選でいずれもベスト4。プリンスリーグ関西でも好ゲームを展開しながら接戦を落とし続けて最下位に沈むなど苦しいシーズンだった。だが、栗山は「この選手権予選見たら全部で4試合あったんですけど、1試合1試合チームが成長したと思います。コイツが凄いというヤツがいるわけではなく、それがチーム一丸となってサッカーすることにつながっていると思います。全員で守って、全員で攻めるという意識がある。たくさん走って、身体張っている」。ずば抜けたタレントがいる訳ではないが、結束して成長してきたことが選手権予選連覇をもたらした。

 昨年のチームは日本高校選抜にも選出されたエースFW末吉塁(現大阪体育大)や関西を代表する守護神・GK立川小太郎(現大阪体育大)、注目MF渡辺淳揮主将(現法政大)らがいた大型チームだった。全国総体では3回戦で準優勝した大津高に競り負けたものの、全国2勝。また夏のフェスティバルなどでも力を示してタイトルを勝ち取っていたが、選手権では再び準優勝校の前橋育英高に競り負けて初戦敗退を喫した。

 全国上位と言えるほどの力を持っていたチームでも選手権では初戦で姿を消した。選手権で勝ち進むことが簡単なことではないことを理解している。だが、栗山が「凄く成長しているチーム。まだまだ伸びしろがあるチームだと思う。1か月の質によっては久しぶりの初戦突破も可能じゃないかなと思っています」という今年、「伸びしろのあるチーム」は全国大会まで質の高い日々を過ごして、まずは先輩たちのできなかった10年度以来となる選手権1勝を果たす。

[写真]初芝橋本GK栗山主将(右)と中京大中京MF石川主将

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 吉田太郎)
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