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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.86]國學院久我山MF宮原直央(3年)_絶体絶命の危機を救った主将

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」
[1.5 全国高校選手権準々決勝 國學院久我山高 1-0 前橋育英高 ニッパツ]

 絶体絶命の危機だった。スコアレスで迎えた前半終了間際の40分、スルーパスからPA内に進入した前橋育英MF大塚諒(2年)が放ったシュートはGK平田周(1年)の手を弾き、ゴールマウスへと転がっていく。先制点が生まれるかと思われたが、カバーに入ったMF宮原直央(3年)がボールを蹴り出して國學院久我山高(東京A)は危機をしのいだ。

「パスが出た瞬間にシュートがあそこに来るだろうと思いました。一番点を取られてはいけない時間帯に点を取られずに前半を折り返せたのは大きかった」と宮原が振り返れば、チームを率いる清水恭孝監督も「あそこで失点していたら、また別の形になっていました」とビッグプレーを称賛した。

 166センチ、65キロと決して体格的には恵まれてはいない宮原。しかし、キャプテンマークを巻く男は精力的な動きで存在感を示す。右SBの位置から激しいアップダウンを繰り返し、戦況を冷静に見つめて最適なポジションを取っては相手の攻撃の芽を摘み取る。そして、球際では泥臭く体を寄せてボールを奪い取るなど、試合開始から終了まで戦い続けた。

 特に1点をリードして迎えた試合終盤には、前橋育英の猛攻にさらされた。「育英が素晴らしい攻撃をしてきたので、自分たちは苦しい時間帯が続きました。でも、今年の久我山の良さというのは粘り強い守備ができること」と語ったように最後まで集中力を途切れさせずにゴールを守り抜く。前回大会準優勝の強豪チーム相手に1-0の完封勝利を収め、「1点勝負を勝ち切る力が、選手権の舞台で本当に力がついたと思います」とキャプテンとして、チームの成長に手応えを感じているようだった。

 チーム史上初のベスト4進出を果たし、頂点まであと2つと迫ったが、先は見過ぎない。「もちろん優勝したい気持ちが一番最初にありますが、まず集中しないといけないのは準決勝の青森山田戦です。目の前の準決勝に勝たなければ決勝はないので、青森山田戦に最高の準備をして臨みます」と一戦必勝を誓った。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)

 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そしてゲキサカでは、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画「全国のつくしを探せ!」を展開中! 各地の高校世代のゲームの中から、つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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