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[選手権予選]PK戦でGK尾崎が2本ストップ!持ち味のメンタリティーと粘り強さ発揮した高松商が11年ぶりに全国へ!:香川

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伝統校の高松商高が11年ぶりとなる全国大会出場権獲得!

[11.12 全国高校選手権香川県予選決勝 高松商高 0-0(PK4-3) 寒川高 Pikaraスタジアム]

 11月12日、第95回高校サッカー選手権大会香川県予選決勝がPikaraスタジアムで行われ、高松商高が寒川高に0-0からのPK戦で勝利。11年ぶり22回目の全国大会出場を決めた。

 県内最多の21回目の出場となった2005年を最後に、一昨年度まで香川西高に9年連続出場を許すなど、冬の大舞台から遠ざかっていた高松商が、11年ぶりに選手権に帰ってきた。名門復活の担い手となった選手たちは、激戦を制しての出場に歓喜の涙を浮かべ、長年の空白を埋めた喜びに浸った。

 高松商は前半、右サイドのスペースを突いて何度かチャンスを作ったものの、ネットは揺らせず。後半以降は逆に、初出場を狙う寒川の勢いに押され、苦しい展開を強いられた。ここで相手に立ちはだかったのが、GK尾崎省吾。的確なポジショニングからの安定したハイボール処理に加え、後半24分、延長後半の8分には相手との1対1を素早く間合いを詰めて防いだ。陶山輝佳監督が「決定機を何度かしのぐことができた」と評した好セーブの連続が、延長を含めて100分間を無失点に抑える要因の一つとなった。

 さらに尾崎はPK戦でも、味方の1人目が止められて迎えた相手の3人目を、右に飛んで止めてタイに持ち込むと、5人目、今度は左に飛んで止めて2本をストップ。「1、2本目で相手が目線の逆に蹴ってきたと分析して、3本目以降はそれを信じて止めることができた」と語る見事なセーブだった。高松商は準決勝でも、本命視されていた香川西を0-0からのPK戦で下している。陶山監督は「準決勝のPK戦で、こちらのキックのコースは読まれているだろうけど、GKは経験していることが大きかった」と振り返った。

 先行だったPK戦で1人目が止められたとき、就任9年目の陶山監督は、数年前の選手権予選準決勝が頭をよぎったという。当時は1人目が決められなかったショックが2人目以降に“伝染”。「入らず、入らずになって、自分たちで外してしまって負けたことがありました。でも、今年度の選手たちは違った。冷静に、やってきたことを発揮しました」。陶山監督が持ち味と語るメンタリティーと粘り強さが、2試合連続のPK戦を制する原動力となった。

 11年ぶりの選手権。陶山監督は「久しぶりなので、選手は先輩たちが出場した姿も見ていないし、私自身もこの学校で初めてなので、何が待っているか分からない。でも、全国でどれだけ自分たちの力が通用するのか。これから先、また高松商がそこを目標にできるような試合ができれば」と語る。キャプテンの安西真輝は「全員で体を張って守って、全員で攻めて1点を取るサッカーをして、一戦一戦勝っていきたい」と意気込んだ。

(取材・文 石倉利英)
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