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[選手権]「我が強いチーム」がまとまって初優勝狙う青森山田、優勝経験校の鵬翔と緒戦で激突

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優勝経験校の鵬翔高の主将GK原田健次郎(左)と、初優勝を狙う青森山田高の主将MF住永翔(右)

 優勝経験校が4年ぶりに選手権へ返ってきた。

 第91回全国高校サッカー選手権で、FW中濱健太やMF矢野大樹、FW北村知也らを擁して初優勝を飾った鵬翔高(宮崎)。そのとき以来となる選手権への出場を果たし、「選手権優勝を見て入部してきたので、憧れというか、目標にしてやってきました。県予選を勝ち抜いて、そこにチャレンジできるのは嬉しく思います」と主将を務めるGK原田健次郎(3年)は、大舞台を待ち焦がれる。

 チームのストロングポイントは「守備」と守護神の原田は言い切る。「堅い守備でしっかりと守り、少ないチャンスで1点でも奪う」というスタイルは、緒戦でぶつかる優勝校の一角にもマッチするはずだと分析。「青森山田ということで、強いチームと対戦するほうがやりやすい部分もある」。

 先輩たちの偉大な記録と肩を並べるためには、越えなければならない最初のハードル。「優勝するにはどっちにしろ戦わないといけない相手だと思うので、しっかり勝ちにいきたいと思います」と気合い十分だ。

 その青森山田高(青森)は、前回大会でベスト4入り。主将のMF住永翔(3年)をはじめ、FC東京内定のGK廣末陸(3年)、千葉内定のMF高橋壱晟(3年)、MF嵯峨理久(3年)、FW鳴海彰人(3年)とレギュラーの5選手が新チームに残り、今大会も優勝候補の一角に数えられる。

「我が強い選手が多い」(住永)チームをまとめるキャプテンに就いた住永は、「始まってすぐはキャプテンとしてやっていけるのかという心配はあった」という。さらに、昨季のキャプテンを務めていたDF北城俊幸(慶應大)は、「青森山田史上最高のキャプテン」とまで称された存在。それでも「自分の色だったり、特徴は北城さんと違うものを持っていると思う。自分なりにキャプテンをできればと思ってやっていました」。物怖じせず、丁寧に言葉を発していく様子は、前キャプテンに劣らぬ堂々としたものだった。

「我が強い分みんながまとまれば、すさまじいパワーが出ると言われていました」。住永のその言葉を証明するように、プレミアリーグEASTでは、市立船橋高(千葉)、FC東京U-18、横浜F・マリノスユースをおさえて首位を走っている。

 また、住永個人としても思い入れの強い大会になることになった。第95回全国高校サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会では、選手宣誓の大役を担うことも決定。「たくさんの出場校がある中で、ピンポイントで引いてくるのは縁を感じる」と、胸を張る。

「ただ単に高校最後の大会というわけではなく、これからの人生の始まりだと思っている。埼玉スタジアムというたくさん観客が入る中でやりたいですし、去年その経験をしているので、今年は何が何でも決勝まで行って勝ちたいと思います」

 悲願の選手権初優勝を狙う青森山田は、1月2日にNACK5スタジアム大宮で鵬翔との緒戦を迎える。

(取材・文 奥山典幸)
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