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“J内定コンビ”相手に奮闘の東海大仰星MF原田…藤川も「やりづらかった」

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東福岡高(福岡)MF高江麗央(3年)の突破を阻む東海大仰星高MF原田紘汰(3年)

[1.5 全国高校選手権準々決勝 東福岡0-1東海大仰星 等々力]

 対面にはJ内定コンビが構える。東海大仰星高(大阪)のボランチの位置に入るMF原田紘汰(3年)は、東福岡高(福岡)の2シャドー、MF藤川虎太朗(3年=磐田加入内定)とMF高江麗央(3年=G大阪加入内定)を相手にしても、ひるむことなく粘り強い守備で自由を奪い続けた。

 難敵と対峙することになった。ピッチ上で藤川と高江のプレーを肌で感じた原田は、「今まで感じたことのない速さやうまさを感じたし、単純にすごいと思った」。しかし、だからこそ「1対1では勝てない。そこはボランチでコンビを組む大崎(大崎航詩(3年))と話をして、1人がコースを限定して、もう1人がボールに行こう」と1人で止めるのではなく、チームメイトと協力して相手のキープレーヤーを封じ込めようとした。

 80分間集中力の途切れないプレーに藤川も脱帽する。「相手の8番(原田)や4番(大崎)の守備は速かったし、すぐに挟み込まれてしまった。そういう部分は、他のチームよりもやりづらさがあった」。

 後半26分に生まれたDF吉田純平(3年)が奪った先制点を守り抜いたチームは、史上初となるベスト4進出を決めた。4年前にベスト8まで進出しながらも涙を飲んだチームには兄・樹生が在籍しており、兄越えも達成。「お兄ちゃんの姿を見て、この舞台でやりたいと思った。ベスト8まで来ていたので、絶対にこの壁を越えたろうと思っていたし、それを成し遂げられて本当にうれしかった」と喜びを爆発させる。

 次戦の準決勝・青森山田戦は埼玉スタジアムで行われる。「行ったこともないので、スタジアムの雰囲気が楽しみ」と胸を躍らせると、「ここまで来たら決勝に行きたいし、優勝したい」と力強く語る。チーム史上初のベスト4進出も、兄越えも、あくまで通過点。さらに歴史を塗り替えるため、頂点を目指す。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)

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