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[MOM2252]埼玉栄FW新井亮士郎(3年)_2発!「あと3分で交代」の指示直後に勝負決定づけるゴールも!

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後半25分、埼玉栄高FW新井亮士郎(中央)が追加点を喜ぶ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.15 選手権埼玉県予選決勝T2回戦 朝霞西高 1-3 埼玉栄高 浦和南高G]

 足は限界に近づいていた。それでも交代まで「あと3分」と指示された埼玉栄高FW新井亮士郎(3年)が、後半25分にダメ押し点となるこの日2点目のゴール。試合後には「(稲垣忠司)監督に『あと3分頑張れ』と言われて仕事ができたので良かった」と充実の表情を見せていた。

 スピードとキープ力、ミドルシュートも武器とする新井は1トップとして先発。1-0の前半19分にMF福島健太(3年)のスルーパスで抜け出して貴重な追加点を挙げる。そして後半はミドルシュートや反転からのシュートをコースへ打ち込むも、朝霞西高GK斉藤悠真(2年)の好セーブに阻まれてしまっていた。

 雨中で動き出しを繰り返し、ルーズボールをスライディングで追っていたこともあってか、足は限界に。それでも「あと3分」と言われた直後の25分に左SB西見斗輝(2年)の折り返しをフリーで引き出し、左足でゴールを破った。「足が攣りそうだったんですけれども、前までならサボっていた」という場面でもう一踏ん張りして走り続け、以前ならば出さなかったという「マイナス!」という声でボールを引き寄せたこともゴールに繋がった。

 交代直前でゴールを決めた新井について稲垣監督は「3年生の意地を見せてくれた」と笑顔。新井は狙っていたハットトリックを達成できなかったことを悔やんでいたものの、「(自分の)1点目は最初の得点が早く入り過ぎて停滞していた時間帯で、2点目も試合を決定づける得点を決めることができたので良かった」と喜んでいた。

 本格的にサッカーを行うのは高校までと決めているのだという。だからこそ、選手権に懸ける思いは非常に強い。コンディションが万全ではなかった10番MF石橋彪(3年)の分も活躍することを誓って臨んだ初戦で2ゴール。ここからもゴールを連発して、チームメートたちと目標の全国舞台に立つ。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2017

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