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矢板中央が昨季全国4強の佐野日大に3発快勝、2年ぶり8回目の全国へ:栃木

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栃木県代表は矢板中央高に決まった

[11.4 選手権栃木県予選決勝 佐野日大高0-3矢板中央高 栃木グ]

 第96回全国高校サッカー選手権栃木県予選の決勝戦が4日に栃木県グリーンスタジアムで行われ、矢板中央高が前年全国4強の佐野日大高を3-0で下し、2年ぶり8回目の全国大会出場を決めた。大会は12月30日に開幕する。

 序盤から矢板中央がボールを支配してゲームを進めた。落ち着きたい佐野日大だったが、190cmFW望月謙(2年)を目がけて放り込まれるロングボールの対応に苦戦。前半7分にMF松井蓮之(3年)が打ったミドルシュート、同19分のMF江口隼人(3年)が胸トラップから右足を振り抜いたシュートはいずれもGK平吹楽(3年)に防がれたが、矢板中央がチャンスを作り続けた。

 そしてやはりと言うべきか、前半22分、試合を動かしたのは矢板中央だった。左サイドでFKを獲得すると、初戦の2回戦以来の先発となっていたMF土谷大晟(2年)が右足でクロスを上げる。これに飛び込んだDF高島祐樹(3年)が頭で決めて、矢板中央が先制に成功した。

 さらに同34分には右サイドから土谷が蹴ったCKがゴール中央、バイタルエリアにこぼれる。反応したDF内田航太郎(2年)は思い切って左足ボレーでゴールを狙うと、相手に当たってコースが変わったが、ボールの勢いは失われることなく、ゴールネットに突き刺さった。

 2点のビハインドで折り返すことになった佐野日大は、後半開始からMF細谷洸太(2年)をMF谷中優太(3年)に代えるなど、リズムに変化を求める。すると徐々に前線が活性化。前半は見られなかったゴール前での動きが出始める。

 すると後半12分だった。右サイドからエリア内に入ったFW篠原博樹(3年)が、MF稲見哲行(3年)に倒されてPKを獲得する。しかし篠原が自ら蹴ったPKは、GK山梨卯月(3年)の横っ飛びセーブに防がれる。佐野日大の反撃ムードが完全に断ち切られた。

 そして後半29分には土谷のパスを左サイドで受けたMF飯島翼(2年)のクロスに対してニアに詰めた望月が右足に当ててゴールに流し込み、矢板中央の勝利を決定づける。守っても今大会4試合で3度目の完封、失点は準決勝で喫したオウンゴールの1点のみの堅守で、2大会ぶりの全国切符をつかみ取った。

 今年の矢板中央は新人大会では決勝、インターハイ予選では準決勝でいずれも真岡高に敗れてタイトルを逃していた。選手権ではその真岡高を準々決勝で下した佐野日大を下しての勝利になった。

 全国大会では昨年大会で佐野日大が残した4強、矢板中央としても8年前の第88回大会で残した4強が、とりあえずの目標になる。高橋健二監督が「高い目標ですけど、そこを目指して頑張りたい。(勝ってきたチームは)本当にいいチームばかりだったので、彼らの分も責任を持って戦いたい」と意気込めば、先制点を奪った高島も「矢板の最高成績もベスト4。自分たちの代でそれを乗り越えたい」と力を込めた。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2017

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