[11.5 選手権東京都Bブロック予選準決勝 國學院久我山高1-0国士舘高 西が丘]

　國學院久我山高は「きょう、決めそうな予感がしていた」という2年生MF高橋黎が決勝点を決めた。0-0の前半12分、國學院久我山は抜け出したFW鵜生川治臣(3年)がGKを引きつけてラストパス。これに走り込んだ高橋が左足でゴールへ流し込んだ。

　高橋は「あの時間帯、良いテンポでボールが回って、最後、鵜生川くんが出してくれたんで流し込むだけでした」とチームメートに感謝。清水恭孝監督が「派手さは無いですけれども、チームにとって必要な選手」と評し、自身も「(自分が決めるよりも)味方のゴールを演出する選手になりたいです」と語る高橋が“予感の的中した”この日は、試合を決める仕事をしてのけた。

　高いレベルの技術力と判断力を必要とする國學院久我山のサッカーの中で高橋は、正確に1タッチ、2タッチでボールを繋いでいく。自分が主役になるというよりも、心がけているのは味方の良さを引き出すこと。特にシャドーの位置で並ぶエースMF三富嵩大(3年)について、「タカくん(三富)にゴールを決めさせたいというのがある。タカくんがやりやすい状況にして、いいプレーを導き出せるようにしたい」と語り、エースの活躍を陰で支える意欲を口にしていた。

　この日は得点後にプレーが向上したことを感じていたが、一方でセカンドボールを相手に握られたことで、チーム全体が押し込まれたことを反省。決勝では“久我山らしく”、よりボールを握って攻撃的なサッカーを展開し、勝つことを目指す。「久我山は攻撃が一番の魅力だと思うので、久我山らしい攻撃をして、得点も奪って、守備もして絶対に全国行けるようにやっていきたいです」と誓った。

(取材・文　吉田太郎)

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