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初出場・日本文理が立正大淞南撃破!! 初勝利飾って“夢のその先”へ

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2得点を奪った日本文理高(新潟MF久住玲以(3年=10)を仲間が祝福

[12.31 全国高校選手権1回戦 日本文理高2-0立正大淞南高 駒場]

 第96回全国高校サッカー選手権1回戦が各地で行われ、埼玉・浦和駒場スタジアムでは初出場となる日本文理高(新潟)と2年連続16回目の出場となる立正大淞南高(島根)が対戦。前半14分に先制した日本文理が後半26分に加点すると、立正大淞南の反撃を許さずに2-0の完封勝利を収め、初戦突破を果たした。

「おそらく、ハイプレスを狙う両チームなので、そういう展開になるだろうと予測していた。そこで気後れのないよう、立ち上がりのワンプレー、チームとしての最初のプレーに気持ちを入れていこうと伝えた」(日本文理・駒沢隆一監督)

 序盤から激しい攻防となった試合は前半14分、PA内でFW亀山来駆(3年)がファウルを誘って日本文理がPKを獲得。キッカーを任されたMF久住玲以(3年)のシュートは一度はGK宮嶋岳(3年)に阻まれたものの、跳ね返りを久住自らが蹴り込んで日本文理がスコアを1-0とした。リードを許した立正大淞南にはアクシデントが襲い、直前のプレーで負傷していたDF竹中響哉(3年)がプレー続行不可能と判断され、MF松近嘉莉歩(3年)との交代を余儀なくされた。

 後半に入ると、1点のビハインドを背負う立正大淞南が立ち上がりからゴールに迫る。同4分にはDF松井聡太(3年)、同6分にはFW衣川絢誠(3年)、同8分にはFW鶴野怜樹(2年)のラストパスから衣川が狙うもネットを揺らすには至らず。すると、相手の猛攻に耐えた日本文理が同25分、高い位置でボールを奪ったMF古木雄大(3年)の鮮やかな軌道を描くクロスに走り込んだ久住がヘディングで流し込み、リードを2点差に広げる。

 ここから立正大淞南の猛反撃が始まるが、後半28分に衣川、同35分にMF檜垣和志(3年)が放った至近距離からのシュートがGK相澤ピーター・コアミ(2年)の好セーブに阻まれてしまう。

「至近距離からの2本のシュートストップは、本当にチームを救った」と駒沢監督が振り返ったように、守護神のビックプレーによりゴールを守った日本文理守備陣の集中力は最後まで途切れず。たとえPA内にボールを運ばれようとも、2CBのDF長谷川龍一(3年)、DF松本勇貴(3年)らが体を投げ出してシュートをブロックするなど、立正大淞南の攻撃をはね返し続け、2-0のまま試合終了のホイッスルを聞くこととなった。

 初出場での初勝利に「やるからにはやっぱり勝ちたかった。2点のリードがあっても試合終了の笛が鳴るまでは、冷や冷やしていたので、本当にホッとしている」と胸をなで下ろした駒沢監督。「選手権に出ることが夢ではなく、夢のもう少し先に行こうということを目標に掲げてきたので、少しでも前に行きたい」と続く2回戦旭川実高(北海道)戦でも、一歩先へと進む勝利を目指す。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)

●【特設】高校選手権2017

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