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「力がない」鹿島学園だが“5度目の涙”は流さない…古河一の粘り振り切り2年ぶり決勝へ:茨城

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鹿島学園が2-1で古河一を下した

[11.11 選手権茨城県予選準決勝 古河一1-2鹿島学園 カシマ]

 高校選手権茨城県予選の準決勝が11日にカシマスタジアムで行われ、鹿島学園高古河一高を2-1で下し、2年ぶりとなる決勝へと勝ち上がった。18日の決勝は明秀日立高との対戦になる。

 鹿島学園にとっては一週間前のデジャブのような試合になった。前半16分、CKの流れから相手のクリアミスをMF仲佐友希(2年)が頭で押し込んで先制に成功。直後の同20分にはFW金原朝陽が自ら得たPKを決める。4日の準々決勝の水戸一戦と同じように、前半だけで2点のリードを奪うことに成功した。

 だが後半の展開も同じようになってしまう。鈴木雅人監督も「いいのか悪いのか分からない」と前半の連続ゴールによる期の緩みを嘆いたように、劣勢を強いられる。後半20分にFW菅谷紀弘(3年)に許したシュートはクロスバーに救われたが、同28分、CKからFW高島優人(3年)に頭で決められ、1点差に詰め寄られてしまう。2-1で逃げ切ったが、1週間前と同じ結果となった。

 2年ぶりの決勝に進んだ鹿島学園だが、鈴木監督によると、「今年のチームは力がない」のだという。確かに2年前は東京五輪のエース候補であるFW上田綺世(現法大)を擁しており、タレントレベルは全国屈指にあった。

 ただだからと言って、簡単に白旗を上げるつもりはない。「去年から戦力が充実している」と決勝の相手である明秀日立を認めるものの、「無理じゃないということを証明できるように頑張りたい」と意気込む。今年度の対戦は、新人戦の準決勝、総体予選決勝、そして県リーグの2戦とすべて敗戦。「雨でも降らないかな?」と冗談めかしに話した指揮官だが、5度目の涙を流すつもりはもちろん、ない。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2018

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