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[MOM2700]明秀日立GK木村謙一(3年)_また止めた!全国レベルのPKストップ

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PK戦で2本を止めたGK木村謙一

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.11 選手権茨城県予選準決勝 明秀日立1-1(PK4-1)水戸啓明 カシマ]

 1-1のまま決着がつかず突入したPK戦。明秀日立高の背番号12、GK木村謙一(3年)が水戸啓明の前に立ちはだかった。1人目のMF田山拓郎(3年)のシュートは左に飛んでキャッチ。2人目のMF小島良太(3年)のシュートも左に飛んで弾いた。

 また止めた。今夏のインターハイでも木村は1回戦の羽黒高とのPK戦で2度のストップ。続く2回戦の藤枝東高戦では3本のPKを止めて勝利に導いていた。「PK戦は自信があった。だから自分の力を出すだけでした」。

 明秀日立にとってはリベンジのPK戦でもあった。今年5月の関東大会予選、明秀日立は準々決勝で水戸啓明と対戦。この日と同じ1-1から突入したPK戦を4-5で落としていた。同試合は木村ではなくGK古田碧都(3年)が守っていたが、明秀日立にとっては現時点で今季、県内唯一の敗戦となっていた。

 古田とのライバル関係。全国8強を経験した昨年度から、「やんちゃなところがあったけど、グラウンドに入ってしまえば頼れる存在だったので、目標にしてやってきました」という3年生の藤田陽輔(現作新学院大)を古田と木村が支える形で切磋琢磨してきた。

 藤田が抜けた今季は古田が最初は出ていたが、関東大会予選後の県1部の鹿島学園戦より木村がレギュラーを奪取。夏のインターハイの活躍もあり、レギュラーの座を確固たるものにした。そして最大の目標でもある日本一に向けた大事な選手権予選で、チームを救うPKストップ。チーム内での存在感はより増している。

 ただし萬場努監督は2人に差がないことを強調する。「木村があそこまで出来るのは古田の実力があってこそ。あれは大塚GKコーチも含めた3人で作り上げたもの。古田でも止めていると思いますよ」。

 ライバル関係の集大成は正月の舞台で見せたい。12月のプリンスリーグ参入戦と大事な戦いは続くが、まずは週末の鹿島学園との大一番に備える。「絶対に全国大会に出たい。去年の3年生がベスト8という成績を残したので、ベスト4を狙ってやっていきたいです」。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2018

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