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7分間の3ゴールで一気に流れ…東福岡が“ホーム”浦和南を4発撃破!!

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東福岡高浦和南高を4-0で下した

[12.31 選手権1回戦 浦和南高0-4東福岡高 NACK]

 第97回全国高校サッカー選手権1回戦が各地で行われ、NACK5スタジアムでは17年ぶり12回目の出場となる浦和南高(埼玉)と6年連続20回目の出場となる東福岡高(福岡)が対戦。前半だけで3点のリードを奪った東福岡が後半も1点を加点して4-0の完封勝利を収めた。初戦を突破した東福岡は1月2日の2回戦で尚志高(福島)と対戦する。

 序盤からゴールを脅かしたのは“ホーム”の浦和南だった。前半2分、ゴール前の混戦からMF岡田竜哉(3年)が強烈なシュートを放つもGK松田亮(3年)が触れたボールはクロスバーを叩き、こぼれ球に岡田自らが反応して決定的なヘディングシュートを放つがすぐさま体勢を立て直した松田にストップされてしまう。さらに同8分にはMF中道麗心(2年)からパスを呼び込んだMF大坂悠力(3年)がPA外から放った左足ミドルが相手選手に当たってゴールマウスに向かったものの、これも松田に弾き出されてネットを揺らすには至らなかった。

 明らかに東福岡は劣勢だった。それは、「相手がウチよりも戦う意識を持って前からアグレッシブに来て対応し切れなかった」と森重潤也監督も認める。しかし、意表を突いた一撃が試合の流れを一変させる。前半16分、MF荒木遼太郎(2年)の浮き球のパスから右サイドに抜け出したFW大森真吾(3年)が、GK正野友稀(3年)が前目にポジションを取ったことを見逃さずに右足を一閃。アウトサイドにかかったシュートは鋭いカーブを描いて無人のゴールへと吸い込まれ、東福岡が先制に成功した。

「トーナメントなので先制点が、ものすごく大事だと選手たちに伝えていた。相手の守備にハマって、どうなるかというところもあったけど、1点とって流れを持ってこれたようなゲーム。ウチの選手は本当に落ち着いたと思うし、逆に相手は流れをつかんでいた中での失点でダメージはあったかもしれない」(森重監督)

 この先制点で勢いに乗った東福岡は前半21分には相手選手の連係ミスをついた大森が流し込んで2点目。さらに同22分には右サイドのMF井本寛次(3年)が送ったクロスに対し、ファーサイドに走り込んだMF野寄和哉(3年)がダイビングヘッドで押し込み、わずか7分間でリードを3点差に広げた。まずは1点を返したい浦和南は同28分にMF鹿又耕作(3年)がミドルシュートを狙うが松田に阻まれてしまった。

 3-0と東福岡がリードしたまま後半を迎えると、同7分にMF篠田憲政(3年)の鮮やかなスルーパスから完全に抜け出したMF荒木遼太郎(2年)が冷静に右足のシュートでネットを揺らして4点目を奪取。その後は浦和南が反撃を試みるが、同10分にFW狩集洸哉(3年)のCKの流れから狙ったDF相馬海音(3年)のシュート、さらに同11分に鹿又、FW草野皓(3年)とつないだボールからMF岡田竜哉(3年)が放ったシュートが、松田にことごとくストップされてなかなか得点を奪えない。

 4点のリードを許している浦和南は、後半24分にMF中道麗心(2年)と岡田に代えてMF窪田亮輔(3年)とMF田代幹人(3年)を同時に投入。さらに同35分にはFW佐藤智隆(2年)に代えてDF大谷祐介(3年)をピッチへと送り込み、状況を打開しようと試みる。しかし、この試合絶好調の守護神・松田、DF西田翔央(3年)とDF丸山海大(2年)の2CBコンビを中心とした東福岡守備陣を攻略できず。

 その後もスコアは動かずに4-0のまま試合終了のホイッスルが吹かれる。今夏のインターハイでは2回戦で対戦して3-0の快勝を収めていた東福岡が、浦和南のリベンジを許さずに2回戦進出を決めた。

(取材・文 折戸岳彦)

●【特設】高校選手権2018

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