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順調に注目選手に成長…青森山田檀崎竜孔「山田の10番は…」、三國ケネディエブス「6年間の集大成」

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青森山田高の三國ケネディエブス(左)と檀崎竜孔

 ここに一枚の写真がある。2015年夏に北海道帯広市で撮られた写真だ。当時青森山田中の3年生だった檀崎竜孔三國ケネディエブス。彼らはWエースとして、第46回全国中学校サッカー大会を席巻。8得点ずつを取り合って、得点王を獲得した。


 当時と一緒のように並んで撮ろうか。提案に檀崎が頷く。お互いに慣れた様子で肩を組んでガッツポーズ。ファインダー越しに三國の身長が圧倒的に高かったために膝を折ってもらった懐かしい記憶が蘇る。当時を思い起こさせるに十分の写真になった。

 彼らよりも変わったのは、周囲の目なのかもしれない。2人は当時のように快くリクエストに応えてくれたが、周囲には人だかりができる。無理もない。彼らはお互いに卒業後のJリーグクラブへの入団を決めて、注目選手として高校選手権の舞台に進んできたのだから。

 北海道コンサドーレ札幌への入団を決める檀崎は、青森山田高で1年生から選手権を経験。2年前の日本一の瞬間をピッチで味わった。そして今年は伝統の10番を背負ってプレーする。「山田の10番は大事な時に点を取る。得点でチームに貢献出来ればいい」と表情を引き締める。

 三國は卒業後はアビスパ福岡に入団。兄の三國スティビアエブス(現順天堂大)を追って東京を離れ、中学校から青森山田の門を叩いた。「6年間の集大成」と位置付ける今大会。高2の春にFWからDFに転向して才能を開花させた超大型CBは「一日でも長くみんなとプレーできるように頑張りたい」と闘志を燃やす。

 インタビュー中、流通経済大柏高のDF関川郁万が通りがかり、一言二言、声を掛け合う場面があった。対戦するためには互いに決勝まで勝ち上がらないといけないが、意識を十分に強めている様子。「どの相手も手ごわいですが、自分たちがやってきたことの100%を出せれば、負けることはない」(檀崎)。見据えるのは2年ぶりの頂だけだ。

 青森山田の初戦は2日、ニッパツ三ツ沢球技場で行う第2試合(14時10分キックオフ)で草津東高(滋賀)と対戦する。

(取材・文 児玉幸洋)

●【特設】高校選手権2018

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