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[MOM2780]前橋育英FW室井彗佑(3年)_ これぞ、ストライカーの心意気!! PK失敗も「次も蹴る」

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前橋育英高(群馬)FW室井彗佑(写真協力・高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 選手権2回戦 前橋育英高2-0宇和島東高 駒場]

 ハットトリックのチャンスがあったのかもしれない。結果的には1得点に終わった前橋育英高(群馬)FW室井彗佑(3年)だが、「もっと点を決める場面はあった。けど、自分の仕事は点を取ること。気持ちを切り替えて明日の試合に臨みたい」と前を向いた。

 試合を動かしたのは室井の右足だった。前半30分、MF水多海斗(3年)が蹴り出したCKにニアサイドで反応。「良い感じに相手をはがせたので、体勢は悪かったけどシュートを打てば入るかな」と右足シュートでネットを揺らす。しかし、自身は体勢を崩していたため、ボールの行方を確認できずに「自分は入っていないと思った」と苦笑。「会場が沸いていたので、『入ったんだ』という感じ。実感がわかなかったけど、ホッとした」と周囲の反応で先制点が生まれたことを感じ取った。

 この得点で乗った。幾度となく好機に顔を出し、両チーム最多となる7本のシュートを記録。後半19分には左サイドを突破したMF森隼平(3年)のラストパスから決定的なシュートを放つがクロスバーに阻まれ、同38分には自身が得たPKでキッカーを務めながらも、シュートはGK武下真大に弾き出されて得点には結び付けられずに天を仰いだ。

 実はこのPK、仲間からは「キャプテンマークを巻いた(鏑木)瑞生に蹴らせると言われていた」ようだ。しかし、「自分がもらったPKなので、『蹴りたい』『自分が蹴る』と言った」と自らキッカーに名乗り出た。結果、失敗に終わって「自分が蹴ると言って外して申し訳ない」と反省を口にしたが、仮に次戦でも自身がPKを獲得したら「次も自分が蹴ります」と力強く宣言。「チームメイトからも『切り替えて、明日点を取ってくれ』と言われたので、明日点を取りたい」と明日の3回戦でもゴールでチームに貢献しようと意気込みを示した。

(取材・文 折戸岳彦)

●【特設】高校選手権2018

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