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「知らない生徒は誰もいない」…日大明誠の有名人? FW鶴見來紀がダメ押しゴール

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日大明誠高FW鶴見來紀(3年)

[11.2 選手権山梨県予選準決勝 韮崎高2-3日大明誠高 中銀スタ]

 自身も指揮官も言う。「明誠で知らない生徒はいない」と――。日大明誠高のキャプテンを務めるFW鶴見來紀(3年)は後半25分からピッチに送り込まれると、チームを22年ぶりの決勝へと導くダメ押しゴールを奪い、チームメイト、そしてスタンドに集まった応援団と喜びを分かち合った。

 出番は2-1とリードして迎えた後半25分に訪れた。「どれだけハードワークできるかというところと、相手に止めを刺す1点が入れば良いと思った」とピッチへと向かう。最前線に入ると、言葉通りのハードワークを披露。相手最終ライン、そしてGKまでプレッシャーをかけて守備に奮闘すると、同アディショナルタイムには勝負を決めるゴールを奪う。

 ドリブル突破を図ったMF五十嵐圭暉(2年)が前線へと運び、フリーで駆け上がった鶴見がパスを呼び込む。「あとは落ち着いて流し込むだけだった」と左足でしっかり合わせたシュートでゴールを陥れ、ダメ押しとなるゴールを奪取。歓喜の疾走を披露し、仲間、そして応援団と喜びを爆発させた。

 後藤聡志監督は、鶴見とMF大倉啓太(3年)のキャラクターを絶賛。「鶴見と大倉はムードメーカー。バカもやれるし、引っ張ることもできる。なかなかいないキャラクターの持ち主で、学校には1000人くらいの生徒がいるけど、彼ら2人のことを知らない生徒は間違いなくいない」と笑う。

 文化祭の司会をやるなど、全校生徒の前に出てもはしゃぎ、「俺だ!! 俺だ!! って感じでやっている(笑)」という鶴見本人も「明誠では知らない人がいないんじゃないかというくらい(笑)。超“陽”キャラで有名です」と白い歯を見せる。

「良いムードを作れるのが自分たちの代の良さ。そういうところを、ベンチにいたとしてもピッチの中でも出せればいいと思う。(ベンチスタートの)悔しさはあるけど、ベンチにはベンチがやるべき仕事があるし、キャプテンとして、このチームが勝つことがすべてなので、決勝に行けて良かった」

 22年ぶりの決勝進出を果たし、「明誠の壁があったと思うので、それを覆せて良かった」と胸を張ると、「これに満足せずに決勝でも勝ちたい」と初の選手権出場だけを目指し、チームをけん引していく。

(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2019

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