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[MOM3055]流通経済大柏MF大西悠介(3年)_迫力満点のドリブル連発。決勝点は鮮やかに

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流通経済大柏高MF大西悠介は迫力満点のドリブルを連発。決勝点も決めた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.10 選手権千葉県予選準々決勝 八千代高 0-1 流通経済大柏高 柏の葉]

 MF橋本佑斗(3年)が右サイド後方から上げたクロスがファーサイドのMF渡会武蔵(3年)に通った瞬間、ポジションを取り直して中央で自分のスペースを作っていた。そしてゴールを背にボールを持った渡会に大声でパスを要求。イメージ通りに落としが足元に通ると、MF大西悠介(3年)は「トラップしてすぐにシュートを打とうと思った」と右足シュートで鮮やかにゴール右隅を射抜いた。

 流通経済大柏高は後半35分に待望の先制点。「ヤマ場」と捉えていた八千代高戦で決着をつけるゴールを決めた大西は「難しい試合の中で決められて嬉しいですし、試合に出ている人たちももっとこういうゲームで『自分が決める』という気持ちが出てくれば良いと思います」と冷静にチームメートへの要求も口にしていた。

 前半から、一人だけ積んでいるエンジンが違うような動きを見せていた。スピードに乗ると一人でゴールまで行ききってしまうのではないかという迫力十分のドリブル。実際、前半26分には右サイドからのドリブルでDF2人を置き去りにしてシュートまで持ち込んでいる。

 だが、一方でDF1人はかわしていたものの、「自分はまだまだ力が足りないので1枚抜いたあとの2個めが見えていなかったりした」。カバーリングしたDFに阻まれるシーンが多かったことは反省点。SHに入り、誰よりも得点の匂いを感じさせていた大西は一戦一戦課題を改善しながら成長していくことを誓っていた。

 夏のインターハイ予選は決勝直前に怪我から復帰。決勝は期待されて先発出場したものの、本来のパフォーマンスを発揮できないまま途中交代した。チームも2-0から逆転負け。それだけに、選手権は「インターハイは力を出しきれなかった。3年生で最後なので3年間やってきたことを最後ぶつけたい。(インターハイは)怪我でチーム離脱して、大会にも入りきれずに終わってしまったので、この大会に懸ける思いは強いです」と意気込んでいる。

 力強さとしなやかさを兼ね備えた大器は、精度の高いキックも武器に相手ゴールをこじ開けることのできる存在。夏の悔しさも選手権にぶつけて、まずは千葉制覇に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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