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昨年は流経大柏、今年は尚志…徳島市立MF阿部夏己、「化け物」染野との対戦は「楽しみで仕方ない」

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徳島市立高MF阿部夏己(右)と尚志高MF山内大空(写真協力=高校サッカー年鑑)

 “半端ない”ストライカーを擁する強豪校が初戦の相手となった。2年連続17度目の出場となった徳島市立高(徳島)を率いる河野博幸監督は「また、やってしまったな(笑)」と苦笑した。

 昨年度は初戦となった2回戦でシード校の流通経済大学と対戦。56分に先制して番狂わせを起こすかと思われたが、60分と71分に失点して1-2の逆転負けを喫し、大会から姿を消した。そして、今大会の初戦の相手は昨年度の選手権でベスト4まで進出した尚志高(福島)。鹿島内定の点取り屋・FW染野唯月を擁し、今大会は優勝候補の一角に挙げられる。

 2年連続シード校との初戦に、指揮官は「去年は流経だったので、またやってしまったなと(笑)。何でシード校を引くかなー」と笑う。要注意人物となる染野を「しなやかだし、うまいし、速い。すべてのレベルが高い」と評しつつ、「ウチが守備のところでゲームを崩さないようなプランを練れるか」と超高校級選手をストップして勝機を見出そうとしている。

「決まったのでやるしかない。逃げも隠れもできないので、やるしかない」

 一方、キャプテンマークを託されるMF阿部夏己(3年)は「楽しみで仕方ない」と満面の笑み。「化け物。こんなにすごいのかと思った」と前回大会の染野のプレーに衝撃を受けたが、同い年の選手には負けられない。「自分たちは守備力が売りのチーム。いかに自分たちが戦えるか。自分たちの力を全国に示したいと思っているので、特に守備の選手たちは喜んでくれたと思う」と強豪校との対戦を前向きに捉えている。

「今回、染野選手はものすごく注目されると思う。そういう選手に仕事をさせずにゼロに抑えたら、次は僕らが注目されると思う。尚志は彼だけを抑えれば勝てる相手ではないので、全員でハードワークして戦っていきたい」

 今夏のインターハイではベスト8に進出。しかし、1回戦から3回戦まで、0-0で突入したPK戦を制した勝ち上がりだったこともあり、「全然満足していない」と振り返る。夏からの成長を示す選手権。「ベスト8を越えようと皆で言ってきた。尚志さんという強豪校に勝てるように頑張りたい」。初戦で迎える大一番に向けて準備を進めていく。

(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2019

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