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[MOM3070]日大藤沢DF宮川歩己(2年)_頭で2発決め、完封勝利!会心の試合に

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後半20分、日大藤沢高CB宮川歩己がこの日2得点目となるヘディングシュートを決める

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.23 選手権神奈川県予選準決勝 日大藤沢高 3-0 桐蔭学園高 相模原ギオン]

 MF斉藤夏(2年)のミドルシュートによって先制した日大藤沢高は、後半の2発で勝利を決定づけた。その2ゴールはいずれも左SB吉本武(3年)のプレースキックからCB宮川歩己(2年)がヘディングシュートで決めたもの。ゾーンで守る相手との駆け引きを制した2年生CBのヘッドは高さを含めてインパクト十分だった。

「今回の相手はゾーンだったので、自分のところに来たら自信を持って叩くだけでした」。日大藤沢は全国4強入りした14年度の選手権予選準決勝でも桐蔭学園高と対戦。その際は2年生CB小野寺健也(現明治大)が頭で3得点を奪い、勝利している。「試合前に凄い色々なコーチからも『(小野寺は)3点決めているぞ』と言われて、同じ相手でその動画も見せてもらった」という宮川の“先輩にも負けないような”2ゴールだった。

 佐藤輝勝監督は宮川の2得点について「きょうは当たり日じゃないかなと思う」と微笑んでいたが、同時に下級生時から地道に続けてきたドリルサーキットの効果を口にしていた。入学当初、宮川は細身で決してフィジカル面の優れた選手ではなかったという。それが、身体のバランス向上を目的としてきたトレーニングの成果で体幹などが向上。跳躍の際に身体を上手く使い、またタイミングよくジャンプしたことで高い打点でのヘッドを生み出した。

 この日は相手の俊足エースFW白輪地敬大(3年)をケアしながら無失点勝利にも貢献。「DFとしては無失点でチームが負けないことが一番。その上で獲れたらいい」という目標をすべてやり遂げるゲームになった。

 決勝は世代最強のエースFW西川潤(3年)擁する桐光学園高との決戦。「もちろん(西川が)有名なことは知っていますし、変な緊張はなくて自分の今までやってきたことを出せばチーム一体となって勝てるんじゃないかと思う。もちろん、止めて3年生を全国大会に連れていきたいというのがある。身体を張って止めたいです」と宮川は言う。そして、「もっと高い打点で決勝は決められるようにやっていきたいと思います」と静かにゴール宣言。準決勝同様の活躍を決勝でもしてのけて、3年生とともに全国出場を喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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