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夏の猛練習でつけた自信…明秀日立が初戦突破!1年生FW長谷川皓哉がV弾

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(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.31 高校選手権1回戦 明秀日立1-0高知 ニッパツ]

 第98回全国高校サッカー選手権大会の1回戦が31日に行われ、ニッパツ三ツ沢球技場の第1試合では明秀日立高(茨城)が高知高(高知)を1-0で下した。来年1月2日の2回戦では、神戸弘陵高(兵庫)と対戦する。

 試合序盤は明秀日立のペースで進んだ。前半11分にMF石橋衡(2年)のクロスにFW楠原秀翔(2年)が頭で合わせた最初のチャンスは決めることが出来なかったが、同25分、エリア内右を縦に突破したFW長谷川涼平(3年)のクロスからFW長谷川皓哉(1年)が右足で蹴り込んで先制点を奪う。

 その後も明秀日立がボールを保持しながらゲームを進める。高知は前半38分にFW楠瀬海(2年)がエリア内にドリブルで持ち込んでようやくチャンスを作るが、シュートは大きく枠上に外れていった。

 しかし後半に入ると高知が盛り返す。ただ後半16分にエリア内に侵入したMF野島唯暉(3年)がGK友野沖翔(3年)と交錯したかにみえた場面、さらに同29分にテクニカルな突破でエリア内に侵入した楠瀬が倒れた場面のいずれもで笛が鳴ることはなかった。同31分には左クロスを野島がダイレクトボレーで合わせるが、GK友野のビッグセーブに防がれてしまった。

 試合は後半の押し込まれた時間帯を耐えた明秀日立が1-0で逃げ切った。決勝点は萬場努監督が「バイタルのところや、CBとSBの間の所が少しルーズだったので、意識的について行こうと思っていた」と明かした通りのパターンで決まった。

 この試合の公式気温は18.3度。高校選手権が開催される時期としては異例の高温の中で試合は行われた。しかし明秀日立のイレブンに動揺はなかった。指揮官はむしろ「タフなコンディションであればあるほど、うちが有利だと思っています」と胸を張る。

 選手権は3年連続で全国の舞台にやってきた明秀日立だが、今年は新人戦、総体予選といずれも決勝で敗れ、優勝することが出来なかった。しかしその危機感から夏に行った合宿では3部練習を決行。過去にないほどの厳しい練習を課して、チームの底上げを行ってきた。

 それを経験したことが、イレブンの自信の源になっている。好セーブをみせたGK友野は「みんな走り負けないし、足がつることもなくなった」と強調。「2年前はベスト8を超えるという目標を立ててベスト8だった。だから今回は優勝を目標にしています」と堂々と話していた。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2019

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