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[MOM3235]旭川実MF村口幹汰(3年)_やはり欠かせない量と精度。「集大成」に臨む北海道屈指のボランチ

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旭川実高MF村口幹汰はその質と運動量でチームの勝利に大きく貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.24 選手権北海道予選準決勝 旭川実高 1-0 北海道大谷室蘭高 厚別]

 ヒーローの座はコンビを組むMF会津快斗(3年)に譲ったが、やはりその運動量と連続性、精度は旭川実高に欠かせない。MF村口幹汰(3年)はこの日、ボランチの位置から何度もスプリント。ワンツーでPAへ割って入ってクロスを上げ、左足シュートを打ち込み、守備でもセカンドボールを回収したり、相手の攻撃の芽を摘んだりしていた。

 小柄なボランチは局面に現れ続け、自然とピッチで目立つ存在となっていた。富居徹雄監督が「きっちり物事をやろうとするところと精度の部分は信頼しているところ」というMFは旭川実の“生命線”。この日もその量とクオリティでチームの勝利に大きく貢献した。
 
 ただし、富居監督が「今日は複雑なことをしようとしていた」と指摘。自ら奪い返していたものの、相手DFに引っかかってしまうシーンがあったことも確かだ。それだけに、村口は「自分、今日タッチ数が多かったので、もっとシンプルに剥がしていければ良い」と改善することを誓っていた。

 特に意識していることは守備の部分だ。夏の和倉ユース大会で青森山田高の球際の強度を確認。自分はまだ足りないと感じたという。「今は自分、守備を意識していて中盤で潰せたら後ろも楽にできる。今はまだまだです」。その点は25日の決勝、そしてその先の戦いでどんどん高めて行く。

 村口にとって選手権は集大成の戦いだ。「夢はサッカーをするんじゃなくて、それをサポートすること」。北海道を代表するボランチは高校卒業後、医療系の道に進む予定で、次の夢に挑戦する。

 だからこそ、選手権で仲間たちとともに1試合でも多く戦いたいという思いがある。「サッカー人生最後になると思うので、本当に負けないようにみんなで努力して、勝ち続けたいです」。まずは決勝での勝利に集中する。

「つらい、苦しい時間帯も続くと思うし、自分たちが良いプレーをできるという訳でもないと思うので、つらい時こそみんなで励ましてやりたい。自分は本当に最後なので、一つでも勝って全国大会で注目浴びたいと思います」。苦しい時間帯も仲間たちと励まし合って、戦って、必ず白星を掴む。

(取材・文 吉田太郎)
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