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[MOM3236]日大山形FW佐藤秀吏(3年)_足をつらせながらも立ち続けた延長戦でV弾

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FW佐藤秀吏が延長後半3分に均衡を破る得点を決めた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.24 選手権山形県予選準決勝 羽黒0-1(延長)日大山形 小真木]

 落ち着いてしっかりと打ち切った。延長後半3分、DF鈴木哲平(3年)の折り返しを胸で受けたFW佐藤秀吏(しゅり、3年)は目の前にGK新田雅也(3年)がいたが、右足で蹴り込む。シュートはGKの指先を抜けて、ゴールネットに突き刺さった。

「練習ではあまりないパターンだったけど、(鈴木が)絶対に競り勝ってくれると思っていた。少しゴール前で焦ったけど、自分が点を決めないと勝てないと思っていたので、決めることができて良かったです」

 足をつらせていた中でピッチに立ち続けていた。チームとしても終盤の勝負所、浮き球での戦略が勝敗のカギを握るピッチコンディションにおいて、チーム最長身の184cmFWを欠くわけにはいかなかった。その中で佐藤はチーム最多のシュート6本を打つ大奮闘。矢作直樹監督も「仕事をしてくれた」と素直に称える。

 全国大会出場まであと1勝と迫った。今年はコロナ禍でなかなか試合が組めず、対外試合は県リーグや練習試合を数試合こなしたのみという異例のシーズンとなった。3年生の進路に多大な影響が出ているが、佐藤は明治学院大に進学して、サッカーを続けることが決まっているという。ただ高校でサッカーに区切りをつける選手ももちろんいる。

「3年生で最後の大会なので、自分が点を決めて全国に導ければいい」

 11月1日の決勝には熱い想いを持って臨むことになる。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2020

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