beacon

“前へ前へ”で4戦連続シャットアウト!! 鉄壁の東海学園が刈谷を退け、全国まであと一歩:愛知

このエントリーをはてなブックマークに追加

東海学園高が4試合連続完封勝利で決勝へ

[11.7 選手権愛知県予選準決勝 東海学園高2-0刈谷高 パロ瑞穂]

 第99回全国高校サッカー選手権愛知県予選は7日、準決勝を行い、第2試合では東海学園高刈谷高から2-0の完封勝利を収めた。3年ぶりの決勝進出を果たした東海学園は、14日に行われる決勝戦で名経大高蔵高と対戦する。

 前半15分に試合を動かしたのは東海学園だった。DF佐藤汰一(3年)が蹴り出したCKの流れから、MF花井俊太(3年)がネットを揺らし、スコアを1-0とする。同39分には刈谷がゴールに迫ったものの、MF田畑晴信(3年)の折り返しからFW鈴木海斗(3年)が放ったシュートはGK岩島巧(3年)に阻まれてしまった。

 1-0のまま前半を折り返すと、後半4分に東海学園がスローインの流れからチャンスをつかむと、FW高橋克季(3年)のアシストからFW越慎之助(3年)がゴールを陥れ、リードを2点差に広げる。そのまま逃げ切った東海学園が2-0の完封勝利を収めたが、鶴田道弘監督が「ボールを少し落ち着かせたいところで落ち着かせられなかったし、技術的に止めて蹴る部分でミスが出た」と振り返ったように、攻撃面では「反省すべき点」が見えたようだ。

 しかし、ここまで3試合連続完封の守備は、この日も鉄壁ぶりを披露。決して、引いて守るのではない。スターティングメンバ―に名を連ねた越とFW森田澪(2年)の2トップが、絶えず相手最終ラインにプレッシャーをかけ、中盤が連動した動きで刈谷から自由を奪う。たとえ、自陣PA付近までボールを運ばれようとも、そこからの集中力が高かった。

 最終ラインを束ねるキャプテンの佐藤を中心に、相手ボールホルダーを常に監視下に置く。相手がシュート態勢に入れば、誰かが飛び込んでブロックし、簡単にはフリーでシュートを打たせない。そして、たとえフィニッシュまで持ち込まれても、最後方に構える岩島がシュートを弾き出し、ゴールを守り抜いた。

「フォワードから頑張ってやってくれて、とにかく前方でプレーさせないぞという根本のところは真面目にやってくれている。攻め込まれても何とかしのぐ、守備で粘っているのは評価できる」

 指揮官は4試合連続完封を達成した守備を評価しつつ、「まだまだやるべきことはあるし、内容が悪い」と満足はしない。一週間後に控える決勝戦で「とにかく躍動してほしい。勇気を持って躍動してもらい、ワクワクするようなサッカーをしてほしい」という姿を見せるため、「一週間、練習から良い準備をしたい」と調整していく。

(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2020

TOP