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[MOM3307]昌平MF平原隆暉(2年)_“昌平で一番上手い選手”が2発

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MF平原隆暉(2年)が2ゴールを決める活躍をみせた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.15 高校選手権埼玉県予選決勝 昌平3-0武蔵越生 埼玉スタジアム]

 主将MF須藤直輝(3年)にMF小川優介(3年/いずれも鹿島内定)、FW小見洋太(3年/新潟内定)にMF柴圭汰(3年/福島内定)とJリーグ内定4選手が在籍する注目校だが、本人は謙遜するが、藤島崇之監督によるとチームで一番上手い選手なのだという。「技術的にはこのチームでもトップ。基本的なスキルに関しては申し分ない」。一方で線の細さなど課題も多いというMF平原隆暉(2年)だが、決勝では2ゴールを決めるハイパフォーマンスを披露。昌平高を2年連続となる全国の舞台に導いた。

 まずは後半2分、右サイドを突破したFW小見洋太(3年/新潟内定)のクロスに反応。ヘディングで難なく先制のゴールネットを揺らすと、1点を加えて迎えた同11分、小見の今度は左クロスからゴール前に混戦が生まれた混戦を蹴り込み、勝利をグッと引き寄せた。

 今春から急成長をみせた選手の一人だ。今年2月に行われた県新人戦も優勝している昌平だが、平原は同大会はメンバー外。怪我などはなく、競争でメンバーから外れていた。ただ夏にかけての期間に頭角を現すと、RYUKEI CUP U-18の京都橘戦で1試合2ゴールを決めるなどして結果を残し、レギュラーの座を掴んだ。

 チームとしては昨年度大会で過去最高位となるベスト8の成績を残したが、やはりベスト4に進出して埼玉スタジアムでプレーするという意識をチーム全体で共有している。昨年、準々決勝で阻まれたのは青森山田高。目標を達成するためには、越えなければいけない壁だ。

 昨年、スタンドから観戦していた平原も「フィジカルを超える技術がないと勝てない」と思ったという。「練習を重ねて、全国までに強くしたい」。

 今年のチームは紅白戦でサブ組が押し込む場面を作るなど、全体的な選手層の厚さが売りとなっている。言い換えれば全国行きを勝ち取ったレギュラー選手と言えど、その座は安泰ではないということだ。練習を重ねてまた成長したい――。チーム内での激しい競争がある限り、昌平の伸びしろはまだまだありそうだ。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2020

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