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代表候補、高校選抜のOBに「匹敵する」2年生ボランチ。矢板中央MF大畑「一発やってやりたい」

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矢板中央高期待の2年生ボランチ、MF大畑凜生

 前回3位、悲願の日本一を狙う矢板中央高(栃木)の高橋健二監督が選手権のブレイク候補として期待しているのが、2年生ボランチのMF大畑凜生だ。「運動量、球際の強さ、ウチのハードワークができて、空中戦も強い。松井、稲見に匹敵する2年生です」。指揮官は、17年度選手権3位時のダブルボランチで年代別日本代表候補や日本高校選抜に名を連ねた2人、MF松井蓮之(現法政大)とMF稲見哲行(現明治大)クラスの素材であることを認める。

 大畑は新人戦後に一時期先発を外れていた時期もあったというが、その後先発を奪還し、中盤の柱へ成長。前回の選手権は登録メンバーにこそ入っていたものの、出場機会は無かっただけに「(今回の選手権は)一発やってやりたい」と意気込んでいる。

 大畑は今年、まだまだ細かなミスはあるものの、余裕を持ってボールを展開できるようになったほか、攻撃参加のタイミングを掴み、攻撃のリズムを変えられるようになってきたと実感している。またコロナ禍で全体練習の制限があった時期に練習グラウンドに隣接する山道を週3日、4日ペースで走り込んで体力を向上させてきた。

 夏に青森山田高と行った練習試合ではチームが2連敗する中、大畑は2戦連発。自信をつけたと同時に、「同年代だったら(青森山田の10番MF)松木玖生だったりを肌で感じて、2年生のうちから主体性持ってプレーしなきゃな、と改めて気づいて」選手権予選では声、プレーでチームを引っ張ることを心がけたという。

 その大畑の目標は高卒でのプロ入りだ。個人の目標を実現するためには特出すべき武器が必要だと感じている。「(プロ入りを決めた大学生ボランチの記事を読んで)無難なプレーだけではプロになれないと感じましたし、やっぱり攻撃力の部分が求められると思いました」。それだけに、絶対的な強みと言えるものを身に着けようとしている。

 選手権は1月2日に徳島市立高と初戦。将来へ向けて大事な大会だと捉えている。「プロサッカー選手になるには2年生のうちの活躍がこの先の進路にかかわってくると思うので、自分にとっても勝負の年ですし、コロナ禍で思うようにプレーできなかった悔しい思いもあるので晴らしたいと思っています。目標は日本一です。一戦必勝で、チームを勝たせられる仕事ができれば」と大畑。目標を達成し、自身にとっても飛躍の大会にする。

(取材・文 吉田太郎)
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