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山梨学院は全6試合先制の末に優勝…決勝戦も決めたMF広澤灯喜「フルスロットルでいく」

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元気印の山梨学院MF広澤灯喜(3年)が先制ゴール(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.11 選手権決勝 山梨学院高 2-2(PK4-2)青森山田高 埼玉]

 11年ぶり2度目の選手権制覇を成し遂げた山梨学院高は1回戦から決勝まで全6試合で先制に成功した。ファイナルではMF広澤灯喜(3年)が価値ある先制ゴール。必勝パターンに持ち込み、青森山田撃破への道筋をつくった。

「相手の圧力に負けず、自分たちから前にディフェンスを仕掛けていったり、自分たちから攻撃の姿勢を持ったり、最初からフルスロットルでいくというのは、ずっと一人ひとりが意識してきたこと。チームの強みは選手層の厚さ。自分たちの体力が切れても次に出てきた選手が強さを出すので、ガス欠してもいいくらい最初から全開でいきます」(広澤)

 前半11分30秒だった。左足のトラップから対峙した相手をずらして右足を振り抜くと、DF2人の間を抜けたシュートがゴール左隅を破った。テクニックに優れるアタッカーは勝負強さを発揮。2回戦鹿島学園戦でも値千金の決勝ゴールを挙げ、優勝劇の立役者となった。

「選手権の舞台でギリギリの戦いの中で決めるゴール、苦しい中でチームを勝たせる一点は嬉しい。チームのみんなが喜んでいる顔を見ると嬉しくなります」。優勝後に“ゾロ目の奇跡”を報告したツイート(@Toki20021021)の反響も大きく、「ツイッターがバズってるっすね!」と声を弾ませた。

 強豪校、優勝候補を次々と退けてたどり着いた日本一。「インターネットを見たら、6試合全て山梨学院の負けという予想が多かったんですが、このチームで下馬評を覆して6戦全勝できたのは本当に良かった」。高校サッカーでは有終の美を飾り、卒業後は東京都1部リーグの山梨学院大へ進学予定。「個性豊かな選手と出会えて、仲間とのつながりが一番良かった」と力を込めた。



(取材・文 佐藤亜希子)

(※山梨学院高の協力により、リモート取材をさせて頂いています)
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