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3年間で優勝、準優勝、準優勝…青森山田DF藤原優大「また準優勝か」

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優秀選手には2年連続で選出されたDF藤原優大

[1.11 選手権決勝 山梨学院高2-2(PK4-2)青森山田高 埼玉]

 3年連続で選手権決勝に進出。国見(長崎)以来、戦後2校目となる偉業を遂げた青森山田高(青森)において、今大会のキャプテンDF藤原優大(3年、浦和内定)は1年生から決勝の舞台・埼玉スタジアム2002に立っていた。

 1年次は途中交代で全試合に出場、流通経済大柏(千葉)との決勝では、後半28分からMF武田英寿(現浦和)に代わってピッチに入り日本一を味わった。主力となった2年次は、センターバックとして全試合にフル出場、静岡学園(静岡)との決勝では、ヘディングで先制点を奪うも逆転負けを喫した。

 そして主将として迎えた最終学年、0-1の状況でロングスローの流れからMF松木玖生(2年)のシュートをGK熊倉匠(3年)が弾いたところを左足で押し込み、2年連続となる決勝でのゴールを挙げた。藤原の同点弾を皮切りに逆転に成功した青森山田だったが、山梨学院高(山梨)に追いつかれると、延長戦では両軍に得点は生まれず、タイトルの行方はPK方式に委ねられた。1番手の藤原は成功させるも、2-4で敗れて2年連続での準優勝となった。「また準優勝か」。悔しさを吐露した。

「たくさんのチャンスがあるなかで決めきれなかった」と藤原が指摘するように、ゴールシーン以外にも青森山田に多くの決定機は訪れた。藤原のヘディングシュートもまた、ゴールポストに嫌われてしまい、「自分たちの実力不足」と嘆いた。

 試合中、山梨学院の奇策が藤原を苦しめた。藤原のビルドアップを警戒した長谷川大監督は、FW久保壮輝(3年)を藤原のマンマークにつかせて、「10対10」(長谷川監督)の勝負を仕掛けた。青森山田に自陣まで攻め込まれてもお山梨学院の20番は青森山田の5番から離れなかった。「斬新」と藤原が表したこの策は「どうすればいいのか頭が回らなくて」というほど悩ませられた。コーチのアドバイスを受けて修正したが、「自分で考えてプレーする」必要性を痛感させられたという。

「こだわってきたつもりでしたけど、本当につもりでした」。藤原の口からは、厳しい言葉がついて出る。「すべてのおいて甘かったです。見直したいです」。次のステージ、Jリーグでの雪辱を誓った。

(取材・文 奥山典幸)
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