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山学の“持っている男”MF広澤が全国決勝で先制ゴール!

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前半12分、山梨学院高MF広澤灯喜(右)が先制ゴール。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.11 選手権決勝 山梨学院高 2-2(PK4-2)青森山田高 埼玉]

 山学の“持っている男”が、選手権ファイナルで先制ゴールを叩き出した。前半12分、山梨学院高はボランチのMF谷口航大(2年)が右サイドへ抜け出し、距離の長い横パスを通す。これを受けたMF広澤灯喜(3年)がわずかにDFをずらしてから右足を振り抜くと、ボールは対応したDF2人の間を抜けてゴール左隅へ突き刺さった。

 広澤は表彰式直後のフラッシュインタビューで「本当に、山梨県予選決勝の同点ゴールや鹿島学園との試合のゴールだったり、自分でいうのもあれなんですけれども、『持っている』のかなと思っちゃいましたね」とコメント。先制された直後に同点の左足ダイレクトボレーを決めた県予選決勝、決勝点を決めた全国2回戦・鹿島学園高戦に続いての大仕事に笑顔だった。

 湘南ベルマーレU-15小田原出身の広澤は、テクニカルなドリブルを特長とするアタッカー。「普段の練習や練習試合でああいうシュートを決める場面は少ない」というが、埼玉スタジアム2002で再び素晴らしいゴールを決めた。

 長谷川大監督からは「ラッキーボーイ」と言われ続けてきたのだという。その広澤は運を引き寄せた理由について、「色々悩むと思うんですけれども、自分を曲げずにサッカーを好きという気持ちで、全力で練習や試合をしていけば最後こういう結果になるのかなと思っています」と説明。自分の思いを全力でぶつけて取り組んできた結果、日本一を勝ち取ることもできた。

 将来の夢について、広澤は「(サッカーを始めてから)お父さんからずっと『サッカーやるなら世界一を目指せ』と言われていて、みんなには笑われたり、馬鹿にされたりするかもしれないんですけれども、やっぱりサッカーやるなら世界一を目指したいので、バロンドールというのは目指しています」と言い切った。選手権から世界へ。夢の実現を目指し、“持っている男”はこれからも努力を続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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