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選手権で活躍し、欧州へ渡った先輩が目標。山梨学院は左SH山口宇汰が縦突破と左足弾で攻撃牽引

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後半26分、山梨学院高MF山口宇汰が左足シュートを決めて3-0

[10.16 選手権山梨県予選3回戦 笛吹高 0-5 山梨学院高]

 目標とする先輩のように選手権でサッカー人生を変える。山梨学院高はこの日、立ち上がりから左SHの山口宇汰(3年=鹿島アントラーズジュニアユース出身)が果敢な仕掛けを連発。グイグイと前に出てCK獲得に繋げていた。

 以前は中間ポジションでボールを受けて左足クロスやラストパスを狙うチャンスメーカーという印象だったが、意識して変化。「上のレベルに行くに連れて、ドリブルを武器にしていかないと自分にとってもプラスにならないし、これから先を見据えた時に自分にとって武器にしなければいけないと思ったので練習しました。(今日は)ビビらず仕掛けてチャンスを作っていこうと思っていました」。その力強い縦突破がチームの攻撃を引っ張っていた。

 後半26分には得意の左足シュートを豪快に叩き込み、「今日試合前から『絶対に決める』と決めていて、最後決めれたので嬉しかったです」と喜んだ。その山口には目標としている選手がいる。昨年、山梨学院の左SHとして選手権で活躍し、その活躍が認められてポルティモネンセU-23(ポルトガル)入りしたMF広澤灯喜だ。

「去年の卒業生の広澤選手を自分は目標にしている。自分、去年からお世話になって、良く『1対1やろうぜ』とか言われて、良くやっていました」。その先輩は選手権をきっかけに人生を変えた。今夏にシーズンオフで戻ってきた際には毎日のように1対1。「ビデオも取って凄く研究して、真似するところは真似したりしていました。(広澤は)凄く上手くなっていました。進化して帰ってきていたので追いつけるようにしたい」と刺激を受けている。

 まずは山梨県予選突破に集中。「最大限にまず発揮すること。怪我なく、全国に行かないと見てくれる人も見てくれないと思うので、全国に出て全国で何ができるのかというのを全国に行く前に問いて、県でも圧倒的な力の差を見せつけて、点やドリブル、アシストをして上に行きたい」。内外の使い分けなど課題もあるが、広澤と磨いた1対1も武器にチームの勝利に繋がる活躍を。選手権の戦いの中でさらに成長して、先輩のように輝く。

(取材・文 吉田太郎)
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